先の土曜日。夫と共に竹内街道を歩いた。
竹内街道は二上山の南麓を通って大和国と河内国を結んだ古代の幹線道路。日本最古の官道とされているる。街道沿いには応神天皇陵、仁徳天皇陵、推古天皇陵など古墳や史跡が点在している。
長期距離ウォーキングをしていると様々なトラブルに直面する。
- 車通りの多い道を歩くのは怖い
- 坂道はシンドイ
- 川を越えたいのに橋が無い
特に3番目の「川を越えたいのに橋が無い」は深刻な問題。橋はあっても車や電車専用で人間が歩いて渡る場所が無い…なんて橋があったりして、ルートの選定がなかなか難しい。
何度となく長距離ウォーキングをしている中で私達夫婦はある知見を得た。
昔の人が作った街道はめちゃくちゃ歩きやすい!
古代から続く「街道」と呼ばれる道はそのまま国道になっている事もあるけれど、そうでないパターンも多い。街道の場合「川が越えられない」なんて事はなくて、ある場所からある場所まで道沿いに歩いていけば到着する仕様になっている。
先日、歩いた竹内街道は日本最古の官道と伝えられていて、大阪から奈良続いていた。今回は大和川から石川沿いを歩き、竹内街道へと侵入するルートを通って奈良を目指した。
街道を歩いて県境を越えたのだけど山越えするよりもグッと楽なことに感激した。以前、大阪から奈良へと山を登って降りたことがあるけれどその時は「登山」って感じで本当にしんどかったのに街道を歩くのであれば、案外そうでもないのだ。
竹内街道は歩いていて史跡が多くて面白かった。
特に600年代までの日本の歴史にまつわる史跡が多く、推古天皇陵なんかそうだけど、小野妹子の墓だったり蘇我馬子の建立したお寺もあった、面白かったのは蘇我馬子が建立したお寺なのに曹洞宗なのだ。建立当時、まだ禅宗の教えは入っていないので長い歴史の中で改宗したのだと思われる。夫と2人でそんそな話をしながら歩くのはとても楽しい。
竹内街道の終着地である長尾神社まで行ったところで「さて。これからどうしようか?」となり「せっかくだからもう少し足を伸ばして橿原神宮まで行ってみよう」と橿原神宮にお参りして電車で帰路についた。
その日、歩いた距離は約32キロ。歩数は51051歩だった。
ウォーキングも歴史や都市計画に興味のある人なら「ただ歩く」だけでなく、色々と刺激的で楽しいと思う。計画的に街道を歩いたのはこれが初めてだったけれど「違う街道も歩いてみたいね」と夫と話している。