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さよなら、愛しい人 レイモンド・チャンドラー 小学館文庫

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ちょっと前に村上春樹の『パン屋再襲撃』を読んで「そう言えば村上春樹の翻訳した小説って読んだこと無いな…」と思い立ち、村上春樹訳の『さよなら、愛しい人』を手に取ってみた。

今さらだけど私は翻訳小説が得意ではない。「翻訳小説は絶対に読まないぞ」って訳でもないけど、その国の文化や風俗を深く知らないので楽しめない…って事と、言葉のテンポが違うので、頭にしっくり入ってこないののだ。

『さよなら、愛しい人』は村上春樹が訳しただけに、なんだかいちいち村上春樹だった。

そもそも村上春樹はレイモンド・チャンドラーが好きで影響を受けまくっているらしいので、レイモンド・チャンドラーの作品が村上春樹っぽくても「そりゃ、そうか」って話ではある。

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さよなら、愛しい人

ザックリとこんな内容
  • 刑務所から出所したばかりの大男へら鹿マロイは8年前に別れた恋人ヴェルマを探して黒人街にやってきた。
  • しかしヴェルマは見つからず、激情に駆られたマロイは酒場で殺人を犯してしまう。
  • 現場に居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、行方をくらましたマロイを追って、ロサンジェルスへ行くのだが…

感想

チャンドラー初体験なのだけど、これがハードボイルドの世界って感じなんだろうか?

探偵フィリップ・マーロウは小説に登場する名探偵達に較べると知的な感じがあまりしなくて、酒飲みでだらしないイメージ。たぶん「だが、そこが良い」ってところなのだと思う。残念ながら私は嫌いなタイプのキャラクターだった。

物語自体はテンポよく進んでいって、話を追いかけていくうちにようやく真相にたどり着く…って感じ。殺人事件に人探し、翡翠のネックレスの強奪…とミッション的なことが増えていくので「おいおい。元の依頼はどうなった?」と気になりつつも、全ては1つの物語へと繋がっていく。

この作品の場合、語り部は主人公のフィリップ・マーロウだけど本当の主人公はヒロインのヴェルマ。しかし残念なことに私はヴェルマが最初から最後まで好きになれなかった。

物語の最後で「それは愛ゆえのことだった」みたいなオチになっているけど「おいおい。だからって人を殺したり傷つけたりして良いって訳じゃねぇんだぞ」と、思わず真顔になってしまったのだ。

マロイの立ち位置、いくらなんでも可哀想が過ぎないか?

物語自体が好みではなかったので物語についての感想はこれ以上書いても文句しか出てこないのだけど、チャンドラーの小説が好きな人がいる理由もなんとなく分かる気はした。

お洒落な言い回しとか、登場人物達の粋なやり取りはハマるとクセになっちゃうんだろうなぁ。私はどちらかと言うとストーリー重視派なので無理なのだけど。

一応「趣味は読書です」と名乗る人間として今更ながらチャンドラーを履修したの良い経験だったと思うけれど2冊目は遠慮したいと思う。

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