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映画『エリザベス』感想。

4.0

『エリザベス』は1998年に公開されたイギリス・アメリカの合作映画。エリザベス2世が亡くなられたせいか、アマゾンプライムにオススメされたので視聴してみた。

映画公開当時も「これは観たい」と思った記憶があるけれど、なんとなく観る機会が無いままここまで来てしまった。単品で観ても面白いと思うのだけど『ブーリン家の姉妹』と合わせて観るとさらに深まると思う。

今回は史実ベースの作品なので感想にはナチュラルな感じでネタバレが含まれます。

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エリザベス

エリザベス
Elizabeth
監督シェカール・カプール
脚本マイケル・ハースト(英語版)
出演者ケイト・ブランシェット
ジョセフ・ファインズ
ジェフリー・ラッシュ
音楽デヴィッド・ハーシュフェルダー(英語版)
公開イギリスの旗 1998年10月23日
アメリカ合衆国の旗 1998年11月6日(限定)
日本の旗 1999年8月28日

あらすじ

物語の舞台はヘンリー8世がカトリックを捨てて新教である国教会を打ち立て、国内外に新旧の宗教抗争がくすぶる16世紀英国。

父王の遺志を汲みプロテスタントであったエリザベスは、カトリックの異母姉メアリー女王にロンドン塔に幽閉されてしまうが、メアリーの病死により25歳でイングランド女王に即位する。

エリザベスの重臣ウィリアム・セシルはロバート・ダドリーと恋愛関係にあったエリザベスにアンジュー公(後のフランス王・アンリ3世)やスペイン王との結婚で、国の難局をのりきることを進言する。

しかしエリザベスは政略結婚に活路を見出すことはできなかった。

英国は国としての状態は決してかんばしくはなく、縁戚関係にもある隣国スコットランドとの戦争にも敗れてしまう。

エリザベスは、大陸より帰還したプロテスタントのフランシス・ウォルシンガムを重用し、イングランドを新教である国教会を中心におくことを宣言する。

しかしローマ教皇やカトリック列強国がこれを黙って認めるわけもなく、イングランドを取り巻く状況は、緊迫し、エリザベスの暗殺未遂事件が勃発。

形勢を立て直すためにウォルシンガムはまず、カトリック側と意を通じているスコットランドの施政者メアリ・オブ・ギーズを暗殺する。

カトリックの国内貴族ノーフォーク卿は教皇を後ろ盾としてエリザベスを潰しに出ようとしていたが、エリザベスは先んじて主だったカトリック派を一気に捕縛して処刑する。そして…

映像美が凄い!

『エリザベス』は第71回アカデミー賞で作品賞門にノミネートされ、メイクアップ賞を受賞している。この「メイクアップ賞受賞」ってところは「そりゃそうですよね!」と納得出来た。

映画は基本的に女性はより美しく、男性はより男前に表現されることが多いのだけど『エリザベス』は主演女優の美しさだけを追うのではなく、実在するエリザベスを描いた絵画に寄せていて「あの絵の中から出てきたの?」と思えるほどだった。

エリザベス女王の肖像画って歴史の教科書等でおなじみのアレ(エリザベスカラーのドレスを着て白塗りの顔をしたヤツ)だけど、あの肖像画を観て「美しい」と感じる人はいないと思うのに、それでいて「美しい」と思えるように作ってあるのが素晴らしい。

美しい英国の風景、城、ドレス…どれもこれもが美しくて眼福の極み。

とりあえず「お姫様と王子様が出てくるおとぎ話の世界感」が好きな人には全力でオススメしたい。(ただし拷問等の残酷な場面も含まれるので、その類が苦手な方はご遠慮いください)

乙女な心を持つエリザベス

『エリザベス』は史実ベースの作品ではあるものの、あくまでも後になって作られた創作なので「真実がどうであったか」とか「本人の気持ちがどうだったか」なんてところは誰にも分からない。

『エリザベス』の主役であるエリザベスは「私は国家と結婚している」と言う名言を残した君主エリザベス女王ではあるけれど「乙女な心を持った女性」として描かれていた。

良くも悪くも真面目だし恋に一途。妙にピュアで危なっかしい感さえある女性を主演のケイト・ブランシェットが余すところなく熱演している。

個人的には「エリザベスはもっと肝っ玉が座っていて、怨みつらみを心に秘めた人だったのではないかな?」と思うのだけど、乙女でピュアな女性が成長していく過程が面白かったし、だからこそラストシーンが際立ったのだと思う。

恋人との逢瀬にキャッキャウフフしていた乙女に「私は国家と結婚している」と言わしめるのだから、それ相応の説得力が必要だっただろと思うのだけど、その匙加減が絶妙だった。

冒頭でピュアな乙女を描写していたからこそ、ラストシーンでの異様な白塗りの女王が際立ったのだと思う。

偉大なる女王の物語

『エリザベス』は史実ベースの作品だけど、それにしてもエリザベス1世の精神力の強靭さには恐れ入る。英国民から「偉大なる女王」と讃えられるのも納得。

田舎暮らしをさにれたり、ロンドン塔に幽閉されたり、何度となく暗殺されそうなったり。しかも独身で孤立無援。エリザベス1世が生きた時代と現代とでは考え方が大きく違っているだけに、独身を通しつつ国を守るのは並大抵のことではなかったと思う。

ちなみに『エリザベス』は「俺たちの戦いはこれからだ」的なラストになっているけれど、ちゃんと続編が作られているとのこと。

続編も是非観たいと思うのだれど『エリザベス』自体が濃厚な作品なので、くたびれてしまって続け続編を観る気にはなれなかった。また少し頭を冷やしてから続編を視聴したい。

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白い木蓮の花の下で
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