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ウズタマ 額賀澪 小学館

額賀澪の作品を読むのはこれで5冊目。もうこれくらい読めば「額賀澪は私の推し作家の1人です(キリッ)」と言っても良い気がする。

前回読んだ『風は山から吹いている』はミステリ小説っぽい青春小説だったけれど、今回の『ウズタマ』も同じ路線。一応「過去に起こった事件」を軸にして物語が進んでいくけれど、ミステリ小説とは言い難く、どちらかと言うと成長小説とか家族小説って感じの作品だった。

額賀澪は「青春」とか「成長」を書くのが実に上手い。『ウズタマ』は、なかなか読み応えのある作品だった。

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ウズタマ

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ザックリとこんな内容
  • 主人公の松宮周作(28歳)は、シングルマザーの紫織との結婚を前にしたある日、父親から見たこともない預金通帳を手渡される。
  • 自分名義の預金通帳には「家族ではない誰か」から定期的な振込があるのだが、誰が自分のためにお金を振り込んでくれたのか、父は教えてくれないまま脳梗塞で倒れてします。
  • 周作は預金通帳の主が誰なのかを突きとめるうち、初めて、父親のこと、自身のことを全く知らなかった過去を知ってしまう。
  • 周作達親子は25年前に起こったある傷害致死事件の被害者家族だった。そして、その被害者は周作の母だった。加害者は18歳の少年だった。

感想

額賀澪はそう遠くない日に直木賞を取ると思う。この数作、本当に上手くなっているし、他に無いタイプの作品を繰り出してくる。

『ウズタマ』は「25年前に起こった傷害致死事件」をベースに物語が進んでいくけれど、実のところミステリ小説性はなくて、事件に関わった人達の人生と成長がテーマになっている。成長小説とも家族小説とも読んでも良い感じ。

今回、ネタバレをしたくないので微妙な説明になってしまうけれど『ウズタマ』には現代日本で暮らす家族の問題がいくつか詰め込まれている。

  • ワンオペ育児の弊害。
  • 新しい家族の形。
  • 児童養護施設で育った子どもが抱える問題。

どれもこれも最近の女性作家が突っ込んでくるテーマだなぁ…と言えばそうなのだけど、これだけ突っ込んでいながら綺麗にまとめているところが素晴らしい。そして説教臭くない感じに仕上げていたのも良かったと思う。

ご都合主義的な流れがあったりしたし、なんとなくBL(ボーイズラブ)風な空気感じる部分もあったりしたけど、ギリギリ許容範囲。だけど、もう少し男女間の心の揺れをしっかり描いても良かったんじゃないかな…とは思う。

今回は絶対にネタバレしたくないので感想を書くのが難しいのだけ、ネタバレにならない程度の良かったところ…と言うと「サッポロ一番塩ラーメンは素晴らしいな!」ってところ。『ウズタマ』はサンヨー食品とコラボしても良いと思う。最近、袋ラーメンなんて食べないけど、無性に「サッポロ一番塩ラーメン」を食べたくなってしまった。

額賀澪の作品はこれからも注目していきたい。

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白い木蓮の花の下で
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