50歳にしてキーボードを購入した。
ふと思い立って「50の手習いで新しい事をはじめたい」と言うようなふんわりした話ではなく、のっぴきならない事情があって購入せざるを得なかったのだ。
私は放課後デイサービスを退職して7月から医療型児童発達支援支援センターで働いている。
面接の時には「保育士の資格は放課後デイサービスに取得していて保育士歴は浅いのでピアノは弾けません」と申告していて、面接官も「正社員の先生がおられるのでピアノは必要ありませんよ」と話していたので「なるほど…パートはピアノ弾かなくていいんだ」と思い込んでいたのだけれど、実際に勤務してみたら「可能なら弾いて欲しい」とのことだった。
私。子どもの頃に一応、ピアノは習っていた。「バイエルで終わっちゃってます(テヘペロ)」ってレベルよりはマシだけど。かれこれ25年以上ピアノには触れていないのだ。
……とは言うもの「全く弾けません」と言う訳ではないところが辛いところ。自分の中で「努力すれば子どもの歌の伴奏くらいならどうにかなるかも」と言う予感があるのに、努力もしないうちから諦めるのは嫌だった。
「とりあえず練習あるのみ」って話だけど、練習するにはピアノがいる。
実家のピアノは家の経済状況が大変な時に売り飛ばしているし、うちには娘がいるけれどピアノを習いたがるようにタイプではなく完全に体育会系女子だったので我が家にピアノなんてありはしない。
「こうなったら買うしかないな」って事でピアノ風のタッチでピアノっぽい音が出るキーボードを購入した。キーボードはヤマハ製でリサイクルショップで見つけた。
最初はAmazonで適当なのをポチろうからと思ってといたけど、ふと「世の中はに趣味でキーボードを買ったものの、すぐ飽きて手放す人が多い気がする…」とリサイクルショップを除いたら、予想通りにキーボードがわんさか並んでいた。
問題なく弾けて音が出るかどうかを確認して、即断即決で購入した。ちなみにお値段1万円。
……で。早速、弾いてみた訳だけど案の定、まともに指が動かない。ただ「現場で歌の伴奏をする」となると、全然駄目ながらも、どうにかこうにか弾けているので練習すれば何とかなるような気がしなくもない。
とりあえず、よく登場しそうな定番曲をサラッと弾けるようになるところから。
- あさのうた
- おかえりのうた
- おべんとうのうた
- どこでしょう
- ひげじいさん(とんとんとんとんアンパンマン)
まさか50歳になってからピアノに取り組むとは思ってもみなかった。人生って何が起こるか分からないものだなぁ。大変じゃないと言えば嘘になるけど、毎日刺激的ではある。
この歳になって、こんな刺激的な毎日を送れるだなんて、ある意味ラッキー。まともに弾けるようになれるかどうかは自信がないけど、とりあえず頑張りたい。
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