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「ちち」と言う呼び方。

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今期アニメは『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)が覇権を取った感がある。個人的には『BIRDIE WING -Golf Girls’ Story-』(バーディーウィング)を推したいところだけど『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)が人気になるのは納得出来る。

『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)は毒の無いドタバタコメディで血の繋がらないイケメンと美女と幼女の3人がひとつ屋根の下「家族」として生活する。

特にピンク髪の幼女アーニャが大人気。血の繋がらない父母を「ちち」「はは」と呼ぶのだけど、その影響で「子どもが自分のことはチチと呼ぶようになった」なんて話をちらほら耳にする。

私も子どもの頃、自分の父親のことを「ちち」と呼んでいた。そして私もある作品の影響で父親を「ちち」と呼ぶようになっている。

ある作品と言うのは檀一雄の『火宅の人』だ。『火宅の人』の中で主人公(=檀一雄)は自分の子ども達に自分を「ちち」と呼ばせていた。

檀一雄は『火宅の人』や『リツコその愛』などの名作を残した昭和の作家で私が大好きな作家でもある。作家としては素晴らしいと思うのだけど「人としてどうなのか?」と言われると微妙なところ。

檀一雄には5人の子どもがいた。しかも次男は日本脳炎の後遺症で障害を持っていた。5人の子ども…しかもそのうち1人は障がい児となると、子育ての苦労はいかばかりか…と思うのだけど、自身は妻以外にも愛人を作って家には自宅には寄り付かず、旅と酒と女を愛して放蕩三昧。

私にとって檀一雄は「作家としては大好きだけど、人としてはアウト」みたいな認識。だけど全く家に寄り付かないくせに帰ってきた時は調子良くサービス旺盛…みたいなところが父に似ていたので、なんとなく父を「ちち」と呼ぶようになった。

『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の影響で自分の父親を「ちち」と呼ぶ子達の父親達はきっと良いお父さんなんだろうなぁ…と思いつつ、自分も父親のことを「ちち」と呼んでいたことを懐かしく思い出したりする。

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