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壬生義士伝 浅田次郎 文春文庫

『壬生義士伝』悪くは無かった。だが、しかしイマイチだった。

個人的に新撰組好きなので、甘めの評価をつけてあげたいところだが、イマイチとしか言い様が無かった。

浅田次郎の描きたかったことや、テーマは充分理解出来た。そのテーマは決して悪くない。だが残念なことに物語の内容と浅田次郎の作風が合っていないのだ。

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壬生義士伝

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文藝春秋
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小雪が舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、傷だらけの侍がたどり着いた。貧しさゆえ南部藩を脱藩し、壬生浪(みぶろ)と蔑称された新選組の隊士になった、吉村貫一郎であった。

その剣の冴えは“人斬り貫一”と京の都で恐れられ、一方、極度の倹約のため守銭奴と蔑まれた男には、まったく異なる貌もあった。

元新選組隊士や教え子たちが語る非業の隊士の生涯から、血なまぐさい時代にひとすじに生きた「誠」の人生が浮びあがる。

アマゾンより引用

感想

新撰組の話……と言っても、この作品は沖田総司だの土方歳三だのといった主要メンバーの物語ではなく、会津出身の「一隊士」の生き様を描いていた。

主人公の視点で話がすすむのではなく、主人公と係わった人達が次々に登場して、主人公の人となりを思い出と共に語っていく方式でもって、主人公の像を浮かび上がらせていた。

私は個人的に、こういう手法を「外堀埋め立て方式」と読んでいる。

気合を入れて書いた心意気は伝わってきたのだが、直球勝負を得意とする浅田次郎の作風に、外堀埋め立て方式は合わないのだ。

じっくり語って、炙り出して欲しいのに、安直な形で主人公万歳が語られていて、興ざめだった。

外堀から責めるのなら、寸止めの美学を学んで戴きたいものだ。せっかくの物語が台無しである。筋書き自体は悪くないと思うだけに、残念なことこの上ない。

みんなで寄ってたかって「主人公スゲー」とやってしまうと「はあはあ。それで?」と気持ちが盛り下がってしまう。

「浅田節」は、コメディータッチだったり、いけいけゴーゴーな感じの物語の方が発揮出来るんじゃないかと思う。

渋い目路線なんか狙わずに、『きんぴか』とか『プリズンホテル』のような、あざとい話を書いて欲しいなぁ……と思った1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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