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映画『ビリギャル』感想。

映画『ビリギャル』は塾講師の坪田信貴が書いた『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』を原作にした作品。

勉強がテーマの話と言うと『ドラゴン桜』なんかもあるけれど『ビリギャル』については実話ベースだ…って事が凄い。

一時期、話題になっていたのは知っていたけど、イマイチ食指が動かなくて観ないまま来た。ところが先日、アマゾンプライムで公開されていたので何の気なしに観てみたら、これが予想外に面白かった。

……思えば私は「子どもが頑張る物語」には滅法弱いので、そりゃあツボ直撃だろ…って話ではある。

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ビリギャル

映画 ビリギャル
Flying Colors
監督土井裕泰
脚本橋本裕志
原作坪田信貴
製作那須田淳
進藤淳一
製作総指揮渡辺正一
出演者有村架純 伊藤淳史 野村周平 大内田悠平 奥田こころ あがた森魚
安田顕 松井愛莉 蔵下穂波 阿部菜渚美 山田望叶 矢島健一
中村靖日 峯村リエ 吉田羊 田中哲司
音楽瀬川英史
主題歌サンボマスター「可能性」
公開日本の旗 2015年5月1日

あらすじ

幼い頃から学校に馴染めず転校を繰り返していたさやかは、ある日の下校中、とある中学校の制服に目を奪われる。

母親は「その中学校ならエスカレーター式に高校や大学にあがれるため、ずっと好きなことをやって楽しくいられる」と言ってさやかに私立中年の進学を勧める。

さやかは、即入学を決め晴れて入学し、その後同じクラスのおしゃれ集団と仲良くなった。彼女らと行動するにつれスカートの丈は短くなり、化粧は濃くなり、勉強もせずに遊ぶ生活が続いていった。そのため高校では一番出来の悪いクラスに入れられ、授業中にもかかわらず雑誌を読んだり化粧をしながら日々を過ごし、担任にクズ呼ばわりされる。

そんなある日、担任がさやかのバッグからタバコのケースを発見し、さやかは自宅謹慎になる。さやかは夏休み前だったこともあり、頭髪を金髪。

そんな時、母からある塾の広告を見せられて塾に通うことになるのだが、入校テストでは塾の担任もお手上げの回答ばかり。とりあえず目標を持たなければいけないと言われ、志望校を慶應義塾大学に設定。

ろくに勉強をしてこなかったさやかだったが、真剣に向き合ってくれる坪田先生や、同じ塾にさやかと同じタイミングで入ってきた弁護士を目指すゲーマーのれいじと一緒に勉強することで真剣に受験勉強と向き合っていく。

下剋上のサクセスストーリー

『ビリギャル』は一言で言うと偏差値30の女子校生が努力の末、現役で慶応大学に合格する物語だ。

とりあえず「努力・友情・根性」みたいなジャンプ漫画的カタルシスがあるので単純に観ていて面白い。

もちろん主人公が下剋上を達成できたのは彼女自身の力だけではない。最後までずっと子どもを信じて応援し続けた母の力と塾講師、坪田の力が大きい。

塾講師の坪田は伊藤淳史が演じていて、最高のハマり役だったと思う。

坪田…ハンパないって。子どものやる気を引きだす天才過ぎた。私自身、今はパートで子どもと関わる仕事をしているのだけど、子どものやる気を引きだすのは「子どもの視点に立つ」って事が大事なのだけど、普通の大人にこれがなかなか難しい。

坪田は主人公のさやかだけでなく、生徒達全員の興味や関心事を把握していてるところが素晴らしかった。

そして自分と向き合ってくれる大人には子どももちゃんと付いていくのだなぁ。さやかが変わっていく姿は単純に感動する。

クズな大人にも注目して欲しい

『ビリギャル』の本筋は「落ちこぼれの女の子が頑張って良い大学に行く話」なのだけど、それと同時に家族の物語でもある。

主人公、さやかは父、母、兄、さやか、妹の5人家族。兄は小さい頃から野球をしていて、父は兄をプロ野球選手にしようと躍起になっていて、女の子には目もくれず、さやかの塾代は母親がパートで捻出している。

このさやかの父が清々しいほどのクズで腹立たしくてならなかった。

私自身、娘が一時期ガチで体操に取り組んでいたので「度の過ぎたスポーツスパルタ親」の汚い部分は散々見てきただけに「ああ…いるいる。こんな親」みたいな気持ちになってしまった。

自分の夢を我が子に押し付ける親ほど見苦しいものはない。そして、大抵の場合、親に強制されて何かに取り組んでいる子は結果的に伸びないし、どこかで潰れてしまう。

子の人生は子のもの。親はサポーターでしかない…ってことを理解していない親って案外多い。

さやかの兄も結局、プロ野球選手どころか野球推薦で入学したのに、野球を辞めることになっている。

『ビリギャル』の中では「それでも、お父さんにだってい良いところがあるんだよ」みたいに描かれていたし、ラストでさやかと父親は和解しているけれど、私はあのタイプの親についてはまったく信頼していない。

……と言うのも、さやかは最終的に結果を出せたから父親の気持ちが変わったけれど、「さやかの努力が実結ばなかったらどうだったんだよ?」ってところに疑問が残る。さやかの父親は改心したんじゃなくて「結果を出せる子が好き」ってだけな気がしてならない。

我が子を自分と同一視して支配しようとする親、ホント嫌いだ。

希望が持てる良い作品

さやかの父親について、散々文句を書き散らしてみたけれど『ビリギャル』は「頑張れば夢は叶う」と言うテーマを綺麗に描き切っていて、希望が持てる良い作品だと思う。

主人公のさやかが偉かったのはその通りだけど、さやかが頑張り通せたのは母親と塾講師の坪田先生の力があったこそだと思う。

私も我が子や、仕事で接する子ども達に対して、彼らのように素晴らしい大人でありたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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