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月の淀むところ 篠たまき 実業之日本社

篠たまきの作品を読むのはこれで2冊目。以前読んだ『人喰観音』は独特の世界観を持っていて、おどろおどろしいながらも面白かった。

横溝正史、江戸川乱歩、赤江瀑の世界が好きな人なら面白いと思うのだけど、ある種の嗜好に耐性がない人は気持ち悪いと思うので決してオススメしない。

残虐描写とかグロ描写が苦手な人は読まないが吉。

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月の淀むところ

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ザックリとこんな内容
  • 独身でフリーライターの紗季は一念発起し、終の棲家として築40年のマンション『淀ヶ月』を購入する。
  •  

    ある日、紗季は敷地内で行われていた不気味な盆踊りに遭遇。そして祭りに乱入した女が連行されるのを目撃する。

  • 紗季は隣の部屋に住む雑誌記者の真帆子と共に調査をはじめるが……。

感想

物語の舞台は築古マンションなのだけど世界観だけで言うなら横溝正史あたりが好みそうな古い因習に囚われた村…って感じ。この類の突拍子のない設定を田舎の村ではなく、都会のマンションに持ってきたところは新しいと思う。

だけど説得力には欠けるかな…と言う印象。いくらなんでも設定盛り過ぎで無理がある。築古とは言っても都会のマンション設定では謎の盆踊りはキツイ。怪し過ぎて噂になるレベルで無理があり過ぎた。

設定を盛り過ぎていて物語に入り込めなかったのは残念だけど、話の「核」となる部分は面白かった。特に話の本筋が見えてくるあたりからゾッとした。正直、謎の本踊り設定とか無駄な因習ホラー要素はいらなかったんじゃないかと思うレベル。

ミステリ作品なのでネタバレは避けたいので伏せておくけれど、猟奇殺人系の物語が好きな人なら楽しめるかも知れない。

だけど個人的には前回読んだ『人喰観音』の方が世界観がしっかりしてる中で作者の性癖が爆発している気がして面白かった。

面白くなかった訳じゃないけど「ミステリ要素で突っ切るのか、ホラー要素で突っ切るのかどっちか選んでくださいよ」と思ってしまったし、読み手としてもどちらの世界に浸れば良いのか分からなくてウロウロしてしまった気がする。

篠たまき…作風的に気になるものの、続けて読むにはキツイので、また忘れた頃に違う作品を読んでみたい。

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白い木蓮の花の下で
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