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うつつ・うつら 赤染晶子 文藝春秋

表題作『うつつ・うつら』と『初子さん』の2作品が収録されていた。

表題作はちっとも好きになれなかったのだけど、もう一編の『初子さん』はかなり好みだった。

『うつつ・うつら』は場末の劇場で漫談をしている女の物語。小川洋子と岩井志麻子を足して2で割ったような感じの作品だった。

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『うつつ・うつら』赤染晶子

ザックリとこんな作品
  • 短編2作を収録。『うつつ・うつら』と『初子さん』
  • 『初子さん』は文學界新人賞受賞作。
  • 『うつつ・うつら』→漫才師の女性が主人公
  • 『初子さん』→洋裁の好きな女性が主人公。

感想

ちょっと不思議系の話で、まぁ悪くはないのだけれど、そもそも「誰かに似ている」と思わせてしまう時点で駄目だと思う。

特異性が無いって言うのかなぁ。

どこかで聞いたような、見たような話。怖いと言えば怖いし、気持ち悪いと言えば気持ち悪いのだけど「ガツン」とこないアッサリ味。

『初子さん』も、これまた小川洋子風。

でも、こちらは面白かった。洋裁のことしか頭にない初子という名の若い女の話なのだけど、私は「これしか出来ない」とか「これでしか生きられない」というような愚直な人が好きなのだ。

もっとも、それだけでは、ありがちな話でしかないのだけれど、昭和という時代背景が上手く生きていたのは良かったと思う。

世知辛い世の中を恨むでもなく、戦うでもなく、ただ自分の為すべきことをして飄々と生きている初子は、その当時に沢山いたであろう「スポットライトの当たらない人生を生きる地味な女」の代表のような気がしてならなかったのだ。

それと「やり過ぎでない関西弁」が関西人の私にはとても心地よかった。

初子が住んでいるのは京都なので、私の住んでいる大阪とは言葉が違うのだけど、小説に出てくる京都弁は「やり過ぎな京都弁」が多いのだ。

初子や初子の周囲にいる人達が話す言葉は「私が知っている京都の人の言葉」だった。

2作のうち、1作は「かなり好き」で、もう1作は「かなり嫌い」と評価が分かれてしまったので、この本自体をどうこう言うことは出来なくなってしまったのだけど、1作でも好きになれたのだから良かったかな…と思っている。

機会があれば、赤染晶子が書いた別の作品を読んでみたいと思った。

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白い木蓮の花の下で
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