今日、仕事帰りに地元のスーパーで「はじめてのおつかい」体験中であろう子供と遭遇した。
「はじめてのおつかい」ってのは、どうしてあんなに大人心をくすぐるのだろう?
ちなみに私はテレビ番組の「はじめてのおつかい」も大好きだったりして、あれを観ると必ずウルウルしてしまうのだ。
年を取ると涙もろくなると言うけれども、最近まで「そんなことある訳ないだろう」と思っていたのが嘘みたいに、うっかり目頭を熱くしてしまうのだ。
はじめてのおつかい
みいちゃんはママに頼まれて牛乳を買いに出かけます。
自転車にベルを鳴らされてどきんとしたり、坂道で転んでしまったり、ひとりで歩く道は緊張の連続です。坂をあがると、お店につきました。
お店にはだれもいません。みいちゃんは深呼吸をして、「ぎゅうにゅうください」と言いました。でも、小さな声しかでません。お店の人は、小さいみいちゃんには気がつかないみたい……。
小さな女の子の心の動きを鮮やかに描いた絵本です。
アマゾンより引用
感想
私の「はじめてのおつかいマニア」の原点は、この作品だ。
もっとも読んだ当時は幼稚園児だったから、現役で主人公の気持ちとシンクロして読んでいた。
今ではすっかり「がんばれ。元気だして、おうちへ帰るんだよ」などと応援する立場になっているのだけれど。
物語も良いのだが、それに劣らず挿絵が素晴らしい。
主人公の女の子の視点から見た「ちょっぴりでっかい世界」が上手く描けているし、生活感ただよう町の風景が素晴らしく素敵なのだ。
町内会の掲示板に「探し猫」だの「ゴミの収集日」だののお知らせが貼ってあったり、インコを逃がしてしまって、窓から外を覗いている男がいるかと思えば、その辺のスズメと一緒に「野良インコ」になったインコが電線にとまっていたりと、非常に芸が細かいのだ。
この画家さんの作品だったら、家に1枚、飾っておきたいよなぁ……と思うくらいに楽しい絵なのだ。
おつかいに限らず、どんなことでも「はじめて」ってのはドキドキするものだが、大人になると「はじめて」の遭遇率が格段に減ってしまうので、その分だけ「はじめて」にドキドキしてしまうのかも知れない。
不安と好奇心とが入り混じった、足の裏がザワザワするような、不思議な感覚は「はじめて」ならでわのものだと思う。
今日、遭遇した「はじめてのおつかい」を体験中の子供は、上手くおつかいが出来たのだろうか?
使命に燃えた目をしていたなぁ……あの子。
彼女のおかげで、また、この本を読むことになった訳だが、あらためて読んでみても面白いと感じた思った1冊である。