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蛇行する月 桜木紫乃 双葉社

桜木紫乃は「女の人生」を描くのが上手過ぎる。なんて愛しい女を描いてくれるのだろう。

北海道の高校を卒業した女達の人生を綴った連作短編集。それぞれの女にそれぞれの人生があるのだけれど、それぞれ懸命に生きていて、その姿にグッっときた。

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蛇行する月

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「東京に逃げることにしたの」釧路の高校を卒業してまもなく、二十以上も年上の和菓子職人と駆け落ちした順子。

親子三人の貧しい生活を「しあわせ」と伝えてくる彼女に、それぞれ苦悩や孤独を抱えた高校時代の仲間は引き寄せられる。

―わたしにとって、本当のしあわせとは何か?ままならぬ人生を辿る女たちが見いだした、ひとすじの希望。生きることへの温かなエールが胸に響く物語。

アマゾンより引用

感想

主人公達の中に不倫して、子どもが出来た事で男と駆け落ちする女がいる。

私は不倫はノーサンキュー。愛だか恋だか知らないが、後先考えず避妊もせずにセックスして「子どもが出来たんだけど」なんて展開は馬鹿の極みだと思っている。

昨今は「出来ちゃった結婚」なんて珍しくもないし、他人の人生にどうこう言うつもりもないけれど、嫌いな物は嫌いなのだ。

だけど、この作品に出てきた不倫の顛末を憎む事は出来なかった。むしろ、どうしようもなく馬鹿な女だけど全力で応援したいとさえ思ったしまったほどだ。

先ほど私は「不倫嫌い」と書いたけれど、渦中にいる人は色々な背景や思いがあって、そこに至るって事は分かっている。

だけど、他人にはそこが分からない。

「不倫した→セックスした→子供出来た→困った」とだけ書かれても「馬鹿じゃない?」としか思えないけれどこの作品では敢えてそこを丁寧に書いていく事によって魅力的な物語となっている。

不倫の果てに駆け落ちする女以外にも、何人かの女が登場するが、それぞれに不器用で愛しい女達だった。

正しいとか正しくないとか、そういう判断はさて置いて、懸命に生きる人の姿は美しい。

個人的には直木賞を受賞した『ホテルローヤル』よりも面白かったように思う。

こちらの方がより地味ではあるけれど、地味ゆえにグッっときた。

連作短編も面白いけれど、次回はぜひとも『ラブレス』のような長編を読ませて戴きたいと熱望する。面白くて一気読みした1冊だった

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白い木蓮の花の下で
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