娘が体操の大会に出場する事になり、なんだか色々と大変だ。
お金も大変だけど頭がついていかない感じ。この日記を読んでくださっている方は興味がないかも知れないけれど、どうしても書きたいので書いておく。
以前もちらっと書いたけれど、大会出場のためにかかる費用が半端ない。
- レオタード等衣装一式 2万3000円
- 大会出場費 ザックリ7000円(撮影費・パンフレット等含)
- 合宿費(一泊二日) 1万円
合宿費については体操の大会にでなくても参加する予定だったので、厳密に言うと大会費用とは言えないのだけど、これに加えて大会直前になると「強化練習」にかかる費用が必要になるので、結局のところ4万円くらいになると思う。まだ確定ではないけれど、これに加えてジャージ上下も買うかも知れない。
ちなみにレオタードは体操教室が懇意にしている業者で買う必要がある。
「えっ? サイズさえ分かれば通販でもいいんじゃないの?」と思われるかと思うのだけど、そんな自由は許されないみたいだ。
私はずっと文化系の世界で生きたきたので、体育会系の世界を全く知らなかったのだけど、どんなスポーツも「スポンサー」が必要になってくる。
プロになったり、世界大会やオリンピックを目指していくには莫大な費用が発生する。そう言った大人の事情があるので、体操用品は体操教室指定の業者で買うのが当たり前で「あっちの業者のデザインの方が可愛いから…」なんてワガママは許されない。
レオタードの値段について嘆いていたら、バトントワリングを習っている子の母親から「体操なんてまだまだ安いよ。バトントワリングのレオタードはもっと高いし、バトントワリングはオリンピック競技じゃないからスポンサーつかなくて大変なんだよ」と一喝された。
オリンピック競技になれないマイナースポーツの場合、なにかあったらすべて自前で出す必要があるので「海外の大会の遠征費に50万円」なんて事はザラにあるとのこと。出場する選手が払うのは当然としても、バトントワリングクラブの会員は「遠征費を募金してください」とて、大会に行かない子もお金を出したりするらしい。
それにバトントワリングの場合、音楽を使用する時に支払う著作権料も馬鹿にならないとのこと。体操はオリンピック競技になっている分、色々な面で恵まれているようだ。
娘の通っている体操教室からは娘ともう1人大会に出場する子がいるのだけれど、その子の母親と2人で「大変な世界に足を突っ込んでしまったね…」と震えている。
そして大会に出るとなったとたん、教室での娘の扱いが目に見えて変わった。
体操というと最近では宮原知子選手の暴力指導問題が話題になったけれど、娘の体操教室の先生は今のところそんな雰囲気はない。今までも丁寧に指導してくれていたし、それに関して不満はないものの、なんと言うのだろうな…大会に出ると決まったとたん大事にされている感が強くなった。
ある意味「愛され感」的な感じ。
もちろん、その分だけ指導も厳しくなる訳だけど「特別扱いされている」と言う感覚は確実に伝わってくる。「選手」と「それ以外の練習生」の間には目には見えないけれど越えられない壁があるように思う。
あの特別感と言うか「ちよっといい気分」を味わって、広い体育館でたくんさの観客を前に演技する経験をしたら、体操から抜けられなくなっちゃうのは理解出来る気がする。
それでも娘はまだ体操の世界の入り口を覗いただけに過ぎない。
娘の体操が「小学校時代の習い事の思い出」になるのか、それともこの先も続けていくのかは今の時点ではまったく予想が出来ない。とにかく私は「大変な世界に足を突っ込んでしまった」と言う気持ちでいっぱいだ。
とりあえず大会当日までは敷かれたレールの上を突っ走るしかない。