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映画『プラダを着た悪魔2』感想。

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『プラダを着た悪魔2』は2006年公開の『プラダを着た悪魔』の続編で、監督は前作に続きデヴィッド・フランケル。メインの登場人物は続投。前作の公開が20年前だということが信じられない気持ちでいる。

私は前作が好きだったので黄金週間の最終日に夫婦で劇場まで足を運んだ。

劇場まで足を運ぶのは前作をリアルタイムで観た世代ばかりかと思っていたけれど、若い世代が意外と多くて驚いた。最近はプライムビデオ等で昔の映画を手軽に観ることができるので、若い世代が古い映画を観やすくなっているのかもしれない。

今回は軽くネタバレを含む感想になるので、ネタバレNGの方はご遠慮ください。(大事なオチの部分は伏せてあります)

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プラダを着た悪魔2

プラダを着た悪魔2
The Devil Wears Prada 2
監督 デヴィッド・フランケル
脚本 アライン・ブロッシュ・マッケンナ(英語版)
出演者 メリル・ストリープ アン・ハサウェイ
エミリー・ブラント スタンリー・トゥッチ
音楽 セオドア・シャピロ
公開 アメリカ・日本 2026年5月1日

あらすじ

前作から20年。かつての伝説的なファッション誌『ランウェイ』は、紙媒体の衰退とデジタル化の波に飲まれ、深刻な経営難に陥っていた。メディア環境の変化により、ランウェイは存続の危機に立たされていたが、ミランダは彼女の右腕であるナイジェルとともに雑誌を立て直すために奔走する日々を送っていた。

一方、かつてミランダとともに働いていたアンディは報道ジャーナリストとして確固たる地位を築きつつあったが、勤務先から唐突な解雇を言い渡された時、ランウェイからオファーがあり、特集エディターとして『ランウェイ』編集部に復帰する。

アンディはかつての同僚エミリー・チャールトンと再会。『ランウェイ』を去ったエミリーはラグジュアリーブランドの幹部になっていた。『ランウェイ』に広告を出稿する側となったエミリーは、いまや雑誌の存続を左右する重要な鍵を握る存在になっていた。

ミランダとアンディはいつしか共闘するようになっていく。ミランダはアンディを「プロ」として認めるようになり、アンディもまたミランダに振り回されつつも彼女とともに仕事を進めていく楽しさや手応えを感じていた。

しかし、そんな中で『ランウェイ』を根底から揺るがす大事件が起こる。ミランダとアンディは『ランウェイ』を守るために賭けに出るのだが、果たして……

お洒落で豪華でキラキラした世界?

前作の『プラダを着た悪魔』はお洒落で豪華でキラキラした世界を描いた作品だった。そののキラキラした世界観は『プラダを着た悪魔2』でも健在ではあったものの、以前とは少し変化していた。

『プラダを着た悪魔2』は前作と同じくファッション誌にまつわる物語。ニューヨークのお洒落なオフィスで颯爽とハイブランドを纏ってイキり散らかす女と男がわんさか登場する。その筆頭がメリル・ストリープ演じるミランダ。ショートカットの白髪に赤いドレス。憧れちゃうよね。あんな年の取り方。「私もあんな風に年を取りたい」と思わずにはいられない。

夢を売って生きている彼らは常にお洒落でなければいけないのだ。前作を観て、多くの日本人女性達はお洒落な服に身を包み颯爽とニューヨークを闊歩するミランダやアンディに憧れちゃったと思うのだけど、『プラダを着た悪魔2』では価値観の変化が取り入れられていたのが興味深かった。

今にして思えば「バブル期の価値観」って変だったよね?

『プラダを着た悪魔2』のミランダは自分でコートを脱いで、自分でコートをハンガーにかけている。飛行機ではエコノミークラスに乗るし、セルフ式のカフェテリアにも入る。キラキラした世界を追い求めるファッション誌でさえ、世界の流れには逆らえない。

だけどそんな中においても挫けることなく「私の道」を貫くミランダの姿に私は何やら清々しいものを感じた。一方、アンディはというと、こちらは前作と変わっていない印象。ただ前作より成長していてミランダから「プロ」として認められるくらいには大人になっていた。事実、アンディは『プラダを着た悪魔2』の物語の中で重要な役割を担っている(大きなネタバレになるので書かないけれど)。

スキンヘッドのイケオジを愛でる

映画の出来映え云々はさておき。私は若い頃からイケオジ好きで、その中でもスキンヘッドのイケオジをこよなく愛しているため、スタンリー・トゥッチが出演している……というだけで映画の評価が高くなる。

『プラダを着た悪魔』『プラダを着た悪魔2』におけるスタンリー・トゥッチの役どころはヲタク的にとてもオイシイ。永遠のナンバー2。縁の下の力持ちインテリ。最高過ぎる……インテリ&スキンヘッドという武器を最大限に発揮できる役どころと言っても過言ではない。

そして奥様! 今回は特別に良かったですよね。あのミランダがナイジェルに大事なところを託す場面。エモ極まれりでしたよね! インテリ親父好きだったり、スキンヘッド好きだったりする人は涙を禁じえなかったと推察します。

そもそも。ナイジェルはスタンリー・トゥッチのハマり役だったわけですが、前作以上においしいところを作ってくれて、スタンリー・トゥッチ好きとしては大満足でした。

女性が仕事に打ち込むということ

『プラダを着た悪魔2』の中で私が最もグッときたのはミランダが「それでも私は仕事が好き」と断言する場面。ミランダはずっとキラキラした世界で好きな仕事に打ち込んできた人だけど、その選択をしたがゆえに失ってきたものは多い。例えば「リアルタイムで我が子の成長を感じて喜ぶ」みたいなこと。それはミランダ自身も理解している。

それについては独身のアンディにしても同じこと。アンディはずっと独身で仕事を続けている。彼女と同世代の女性は結婚したり出産したりしていると思うのだけど、アンディは仕事一途に生きてきた。

どんなに綺麗事を並べたとしても、現代社会において女性が仕事に打ち込むことは難しい。

女性は……と言うべきではないのかもしれない。そもそも人間は自分が望むものすべてを手に入れることなんてできないのだ。ミランダを演じるメリル・ストリープはかつて、家族と恋のどちらかを選ぶという究極の選択を描いた作品『マディソン郡の橋』の中で、片田舎で暮らす平凡な主婦が旅のカメラマンと4日間だけの恋をするフランチェスカを演じている。作品の中でフランチェスカは家族と暮らすことを選択して恋を諦めた。

人生は取捨選択の繰り返し。

「女性が働きやすい環境を作りましょう」という流れがある現代においても、女性が本気で働くということは何かを諦めることとセットになっているのだなぁ……と再認識した。

人生は取捨選択の繰り返し。

「女性が働きやすい環境を作りましょう」って流れがある現代においても、女性が本気で働くってことは何かを諦めることとセットになっているのだなぁ……と再認識した。

ハリウッド映画の底力を見た

『プラダを着た悪魔2』はハリウッド映画の底力を見せつけられた作品だった。

20年経っても魅力を失うことのない俳優陣ってプロだなぁ~と感心しきり。中でもメリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、スタンリー・トゥッチの年の取り方は半端ない。歳を重ねてもなお魅力的なのが凄い。

20年前に前作が公開された時を思えば、世の中の価値観は随分と変わっているけれど、それでも「はぁ?そんな事知ったこっちゃねぇよ」とばかりに華やかな映像をぶつけてくるのがハリウッド映画の底力。

素直に面白いと思った。

ただし「最高の作品です」とか「感動しました」とか「忘れ難い1作になりそうです」とまでは言えないのも事実だ。85点の映画……という感じ。充分過ぎるほど面白いけど刺さるほどではない……というか。

それはそれとして、20年越しにこの続編を送り出したスタッフと俳優陣には心からの敬意を表したい。

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