教員免許更新のためのeラーニング、無事に修了証をゲットしたのでご報告します。
今回、私が受講したのは幼稚園教諭の免許更新のためのeラーニングです。
現在、教員免許状は10年ごとに30時間の講習を受けて更新することになっています。
私の場合、教員免許状は取得したものの1度も教職に就くことはなく、ペーパードライバーのような状態でした。
放課後デイサービスでパートをする事になり、職場から「受講料は負担するので教員免許状を更新してください」と言われて、講習を受講することになりました。
ちなみに私が取得した教員免許状は「旧免許状」で更新期限は書かれていませんが、教職に就かずに更新期限が過ぎてしまった場合は「休眠」と言う扱いになり、30時間の講習を受講することで免許状を復活される事が出来ます。
ちなみに。教員免許状の更新講習は大学で受講しようが、eラーニングだろうが、かかる費用は3万円程度だと思っておいてください(2019年12月現在の価格)
教員免許更新eラーニング
教員免許状の更新講習は本来、大学等で開講されます。
夏休みや冬休み等の長期休暇の時に開講される事が多く、現役の教職員の方の場合はそちらを受講される方が多いかも知れません。
私の場合、子どものいるパート主婦なので大学の講習に通うことが難しかったのと、出来るだけ短期間で講習を終えてしまいたかったこともあってeラーニングを選択しました。
「eラーニングだったら家で受講出来るから楽でいいよね~」と安易な気持ちで受講したのですが、自宅で30時間、黙々とパソコンに向かって勉強するのは意外と楽ではありませんでした。
教員免許更新講習を行っているところ
教員免許状更新のeラーニングは、様々な機関で行っています。
私が受講したのは公益財団法人 才能開発教育研究財団の文部科学省認定 『教員免許状更新eラーニング講習』です。
大学での講習の場合、どんなシステムになっているのかは分かりませんが、eラーニングの場合、講習を受けた後で確認テストがあり、確認テストを合格しないと修了証を発行して貰えません。
当たり前の話ですが、いい加減に受講しても合格しないと思います。
ただ基本的には「教員免許状を更新させるための講座」なので、真面目に受講していれば不合格になる事はないらしく、私も一発で合格しました。
30時間講習の概要
30時間の講習を一気に受ける…と考えると気が遠くなりそうですが、実際は6時間ある講座を5つ受講する事になります。
- 必修1講座
- 選択必修科1講座
- 選択3講座
「それでも6時間も延々と講義を聞くのは大変なのでは?」って話ですが、安心してください。
1つの動画は30分程度の長さで区切られているので、トイレにも行けますし休憩も出来ます。
ユーチューブ等を観る感覚なので、一時停止も出来れば、戻って観ることも可能です。
ただし早送りする事は出来ません。
……と言うか、真面目にノートを取るのであれば、早送りどころか一時停止しか使えないと思います。
死ぬ気でノートを取らないと確認テストをクリアするのは難しいかと思います。後で改めて説明しますが、確認テストはいい感じで、満遍なく出題されるので油断大敵。
内容はボカシていますが、実際に私が書いていたノートはこんな感じ。
エンピツで書いて消しゴムで消して…なんて悠長な事はやっていられなかったので、ボールペンで殴り書き状態でした。
30時間の講習でキャンパスノートをほぼ1冊使っています。
確認テストはどんな感じなのか?
せっかくeラーニングを受講しても確認テストをクリアしなければ、教員免許更新に必要な修了証を発行してもらえません。
『公益財団法人 才能開発教育研究財団の文部科学省認定 教員免許状更新eラーニング講習』の場合、確認テストは2つ1セットでした。
- 選択式テスト(複数の答えから正しい答えを選ぶ)
- 小論文
選択式テストは先にも書きましたが、6時間の講義で学んだ事が満遍なく出題されます。
eラーニングは動画内でパワーポイント的なテキストが表示されますが、大切なところは赤字で書いてたり、何度も出てきたりします。
また、年度、割合、人数等、具体的な数字は抑えておいてください。
小論文は講義の理解度を試すような形で出題されました。
例えば……
- ○○を生かした指導案を書く
- ○○についての考えを述べよ。その理由も書く
- ○○が起こった際、どのように指導するか具体的に書く
……みたいな感じで出題されます。文字数は800字から1000字です。
キレッキレの100点満点の回答を提出する必要はなく「講義で得た知識を活用しているかどうか」がポイントになっている気がします。
私の場合、実際に教職に就いていないため指導案等には不安がありましたが、どうにか乗り切ることが出来ました。
教員免許状更新制度の闇……
eラーニングで教員免許状更新のための講座を受講してみて1番驚いたのは「テキスト」と称して、講座を受け持った先生達の著書が送られてきたことです。
講座によってテキストが送られてくるものもあれば、eラーニング内で完結しているものもあり、テキストが送られてきたからと言って追加料金は発生しません。
追加料金無しで本がもらえるのはラッキー…とも言えるのですが、講座を受け持った先生達の印税になるのかと思うと少し微妙な気持ちになったりもしました。
正直「テキストいらないんじゃない?」って講座もあったんですよね。「もしかして自分の本を売りたかっただけなの?」と邪推してみたり。
また「この講座、自分の書いた本を6時間音読してるいだけなのでは?」としか思えない質の低い講座もありました。
「死ぬ気でノートを取ってください」と書きましたが、5講座受けたうちの1講座は途中で「この講義って本を音読しているだな」と気がついて、途中からノートを取るのを辞めました。
残念ながら講座の当たり外れはあります。
受講して良かったと思える講座もありましたが、まったく面白くない…と言うか、本を音読しているだけのツマラナイ講座があった事も事実です。
講義の質の問題についてはeラーニングに限ったことではなく、大学の更新講習でも同じことが起こるのではないかと思います。
教員免許状の更新制度が駄目だ…とは言いませんが、制度を作ったことで美味しい思いをする人がいることを感じずにはいられませんでした。
30時間講習に費やした期間
私の場合、30時間のeラーニングに費やした期間は1週間です。
土、日は夫が協力してくれて子どもと出掛けてくれたので、1日6時間。2日で12時間、学習しました。
問題は残りの18時間をどうやって捻出するか…って話です。
平日は家事もあるしパートにも行かなきゃなので、朝4時に起きてeラーニングを受講する作戦で、どうにか1週間で確認テストをクリアしました。
私の場合「一刻も早く教員免許状を更新したい」と思っていたので一気に詰めて頑張りましたが、ゆっくり進めることも可能です。
公益財団法人 才能開発教育研究財団の文部科学省認定 『教員免許状更新eラーニング講習』の場合、期間が長く設定されているため、のんびのりペースで隙間時間に受講するのはアリだと思います。
eラーニングのメリットとデメリット
私は教員免許状の更新講習を初めて受けた訳ですし、大学での講座を受講していないので大学での講座とeラーニングの違いを語ることは出来ないのですが、eラーニングを受講してみてのメリットとデメリットを考えてみました。
メリット
- 自宅で受講出来る
- 時間に縛られない(夜中や早朝の受講も可)
私の場合、子どものいる主婦なので「自宅で受講出来る」と言うのは何より魅力的でした。
どこかの大学に出向いて受講するとなると、往復の交通費もかかりますし往復する時間だって必要です。
eラーニングの場合、自宅でいつでも受講できるので、まとまった時間が作れない人には最適だと思います。
デメリット
- 1人で黙々と取り組む必要がある
- 30時間では終わらない
30時間、1人で黙々とパソコンに向かうのって、意外としんどいです。
確認テストが控えているのでノートを取るのに必死で気を抜くことが出来ません。交通費だの、大学に往復する時間は節約出来るので文句を言えた義理ではないのですが、想像していたよりも大変でした。
修了証を無事にゲットしました!
それでも、どうにかこうにか無事に修了証をゲットする事が出来ました。
人間、やればやれるものですね。
eラーニング受講修了から、修了証発行の通知が届くまで2週間近く掛かりました。
受講が殺到する時期と比較的空いている時期では違うかと思いますが、更新期限を考えて受講することをオススメします。
受講してみての感想
私の場合、久しぶりの座学だったのでeラーニングの受講は大変ながらも、刺激的で楽しいものでした。
実のところ5つ受けた講座のうち、1つの講座については感激して本気で泣いてしまったほどです。
私の勤務先、放課後デイサービスでは障害のあるお子さんと接することがあるのですが、実際に役立つ知識を得ることが出来て満足しています。
そして何より受講期間が決まっている大学の講座と違って、いつでも・どこでも受講出来るのは魅力的でした。
教員免許状の更新講習を受けるすべての方にオススメ…とは言いませんが、ニーズに合う方はおられるかと思います。
私が受講したeラーニング講座以外にも、違う団体が主催しているeラーニング講座もあるようなので、ご自身に合った講座を探してみるのもアリかと思います。
私の体験談がeラーニングで教員免許状の更新講習を受講される方の参考になれば嬉しく思います。