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今ここにいるぼくらは 川端裕人 集英社

非常に面白かった。少年の成長物語で時代とか雰囲気は全く違うが三浦哲郎『ユタとふしぎな仲間たち』を彷彿とさせる秀作。

川端裕人の作品を読むのは、これで3冊目なのだが、1人の作家さんを追いかけていて、3冊続けて面白いと感じるなど滅多にないことだ。

お話作りが上手な人だとは思うけれど、それ以上に私とは相性の良い人なのだと思う。こんなに、しっくりと肌に馴染む作家さんとの出会いは近年無かったように思う。

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今ここにいるぼくらは

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美しい自然が残る里山の近くで暮らす小学生・大窪博士。読書が何より好きな博士だったが、放課後や夏休みには近所の野山を駆け回る日々。

ちょっと変わり者のクラスメイトのサンペイ君や妹と、UFOを見に行ったり、「オオカミ山」に住むオニババを訪ねたり、小さな冒険を重ねる。

しかし、ある日なぜか博士はクラス中から無視され始めて…。懐かしい昭和の風景の中で語られる少年の爽快な成長物語。

アマゾンより引用

感想

「ハカセ」と呼ばれる、少しばかりひ弱だけれど、自然や科学に興味深々の転校生が主人公。好奇心旺盛な子供の姿が、やけに眩しかった。

小さなエピソードをつないで1つのお話にしている。

「自然っていいなぁ」というような話があるかと思えば、ふとしたきっかけで知り合った老女の死の話(短いながらも個人的には湯本香樹美『夏の庭』よりも良かったと思う)や、淡い恋心の話、憧れていた青年に裏切られる話など、これでもかと言うほどに輝かしい「少年時代」が詰め込まれていた。

ただ綺麗にまとめるだけでなく、大人の嫌な部分や、避けては通れない「死」という問題なども織り込んでいたところが良かったと思う。

そして、それらを分からないながらに受け止めている少年の姿が何よりよかった。

最近のYAや児童小説の主人公は、たった1度の経験で「分かっちゃう」から面白くないのだけれど、この作品の場合は「分かったような。分からないような」感じが出ていて好感が持てた。

ものすごく好みの作品なので、どうしても贔屓目な感想しか書けないのだけど、どうしてこんなにハマっちゃったかなぁ……と考えてみた。

たぶん、自分の子供時代の姿と主人公が良い感じで重なるからだと思う。

性別こそ違うけれど、私も虫捕り網だの、バケツだのを供として野原を駆け回る子供だった。

途中からは病気をして室内遊び専門になってしまったけれど、自分の活動的な子供時代を読むようで、読んでいて気持ちが良いのだろう。

川端裕人は今のところ私の中で「いま、1番熱い作家」さんだ。続けて何冊か読んでいきたいなぁ……と思う。

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白い木蓮の花の下で
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