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劇団うりんこ『学校ウサギをつかまえろ』感想。

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先日『劇団うりんこ』の児童劇『学校ウサギをつかまえろ』を観劇してきた。

劇団うりんこ』は児童向けの劇を公演している名古屋の劇団。私自身、子どもの頃に『劇団うりんこ』の劇を観たことがあり「機会があれば娘にも観せたい」とずっと思っていたのだけれど、めでたく野望を達成した。

今回のお芝居は1986に発売された岡田淳の『学校ウサギをつかまえろ』が原作。娘も私も原作は未読なのだけど「岡田淳が原作で劇団うりんこだったら間違いないだろう」と思い即決した。

物語の筋は非常にアッサリしている。題名からも分かるように、学校の飼育小屋から逃げたウサギを子どもたちが捕まえる…と言うただそれだけの事。ウサギは学校近くの工事現場にあるプレハブ小屋の床下に逃げ込んで子どもたちが力わ合わせてウサギを捕まえる様子が描かれている。

お芝居は控えめに言って最高だった!

ユーモア系のお芝居だけど、子どもたちのウケが良いのなんのって。なんと言うのかな。笑いのツボって大人と子どもでは少し違うところがある。原作が良いのか脚本が良いのか芝居が良いのかは分からないけれど、子ども心をガッチリキャッチ。娘もすっかり舞台に入り込んでいた。

子どもからすると「あ~面白かった。ウサギ捕まってよかった~」って感想になると思うのだけど、大人の私が観ると小学生時代がフラッシュバックしてくるような懐かしい感覚に襲われてしまった。

  • 放課後に起こる特別な事件
  • 早く帰らないと叱られると言うプレッシャー
  • 自分とは違う環境で育った友達

私達はいくつもの学校を通り過ぎて大人になってきたのだけれど、学力によって振り分けられる高校以降や、小学校の延長と言われるものの頭の良い子やお金持ちは抜けてしまった状態の中学校と較べると小学校の雑多な感じは人生の中でも特別なものだと思う。

原作が書かれたのは30年以上前なので、今の風潮とは違う感じではあるものの、それでも子どもたちの食いつきっぷりを目の当たりにすると「子どもの世界は今も昔も変わらないのかも知れないな」んて事を思った。

そして「今も昔も変わらない」と言えば『劇団うりんこ』のクオリティの高さである。

子ども向けの劇団って儲からないと思う。夢がないとやっていけない世界だけれど、人は霞を食って生きてはいけない。「楽しいかも知れないけれど儲からない仕事だよなぁ」と思うだけに、そんな状況の中で素晴らしいお芝居を公演し続けてくれる劇団の人には感謝せずにはいられない。

娘が喜んでくれた事が何よりだったのだけど、私も久しぶりにお芝居を観て楽しい時間を過ごさせてもらった。

娘には大人になるまでに沢山楽しい事を経験して欲しいと思っている。

劇団かかし座』『劇団うりんこ』を制覇したので、私の野望としては娘が小学校を卒業するまでに『劇団 風の子』の公演を観るチャンスがあればいいな…と密かに狙っている。

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