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カラーひよことコーヒー豆 小川洋子 小学館

この作品は女性誌に掲載されたエッセイをまとめた単行本。

ここのところ、ちょっと疲れ気味だったのでサラリと読めて心地良い読み物が読みたくて図書館で借りてみたのだけれど、これは大当だった。

小川洋子は私よりも上の世代の人なのだけど「古すぎない昭和」の匂いのするエッセイ集で、懐かしさで泣きそうになってしまった。

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カラーひよことコーヒー豆

インドとドイツの区別がつかなかった子供のころ。「君、明治生まれ?」とボーイフレンドに揶揄された学生時代。

そんな遠い日の思い出と、ささやかな日常の場面の中にある人生の真実―。三十一の宝石のような掌篇が詰まった、小川洋子さんのエッセイ集。文庫化に際し、書き下ろしエッセイを収録。

アマゾンより引用

感想

昭和をテーマにしたエッセイ集と言う訳ではなくて、最近の話題を取り上げていることもあるのだけれど、どちらかと言うと昭和寄りな感じ。

小川洋子自身が昭和育ちの人だからなのだと思う。

同じ女性作家さんでも、江國香織林真理子が書くエッセイは常に「いま、現在」に焦点が当てられているのに対して、小川洋子の場合は常に「ちょっと昔」に焦点が当たっているような気がする。

もちろん江國香織や林真理子の作品にも子供の頃の思い出を語った物があるのだけれど、彼女達の作品からは懐かしい香りではなく、今を生きる輝かしい彼女達の姿が常にチラついている。

このこのエッセイ集は真面目で律儀な小学生の女の子が書いた文章のような可愛らしさに満ちている。素直でとても良い。

それは面白みが無いとも言えるし、子どもっぽいとも言える。だが、そこが良い。自分の周囲を描くことで「イケてる私」とか「輝いている私」を描くのではなく、淡々と目の前にある物を綴っている姿勢が気に入った。

女性作家さんの書いたエッセイ集で、鼻につかない作品を読んだのは久しぶりのように思う。

中でも私が気に入ったのは『働く人の姿』というタイトルのエッセイ。

誰もが1度は感じたであろう感覚を、ここまで素直に、そして気持ちよく描いた作品を読んだのは初めてだ。何気ない日常の風景の中で、誰もが一生懸命生きているってことを再確認した。

派手さも無く、目新しさも無い作品集ではあるけれど、くたびれ気味の時に読むにはもってこいの1冊だと思う。

この本のおかげで良い感じで気分転換させてもらうことが出来た。

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白い木蓮の花の下で
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