先日、NHKでとある地方の村が子育て世帯の移住を推進して受け入れている…みたいな内容のドキュメンタリー番組を見た。
村の小学校は例年1人…もしくは誰も入学しない年もあったそうだけど、移住を推進して8人の1年生が入学。彼らの4年間を追う…みたいな内容で、村に移住して変わっていく親子の姿が映し出されいた。
最近の若者は…って事ばがあるれけれど、それを言うなら最近の年寄りは子どもに厳しい。子どもの声がうるさいとか公園でボール遊びするなとか。だけど、その村はむしろ「子どもウエルカム」な体制なので子ども達の登下校時は村の大人が見守ってくれるし、それこそ「村のみんなで子どもを育てる」と言う意識のもと子ども達はスクスク成長していく。
子どもを育てる親にしても都会の人間づきあいに疲れていてたり孤独な育児に悩んでいた人が健やかな気持ちで子育てに取り組めるようになった…みたいな内容だった。
古き良き日本の子育て…って感じで「素敵だなぁ」と思った反面「テレビでは描かれていないけれどデメリットもあるはずだよなぁ」とも思った。
一時期流行った「置かれた場所で咲きなさい」ではないけれど生まれた瞬間から先祖代々そこで暮らしていた人は仕方がないとして。わざわざ田舎に移住するのは私だったら躊躇してしまう。
子どもが自然と温かい人達に囲まれて成長するのは素晴らしいと思うものの、子の教育機会は可能性を奪ってしまう可能性を考えてしまうのだ。
例えば…だけど、娘は大阪府のベッドタウンに生まれたからこそ小学生の頃は体操にのめり込んで「体操一直線」みたいな生活を送ることが出来たし、ゴリゴリの進学塾(馬渕教室)に通ったからこそ、現在の高校に進学して楽しい高校生活を経験できている。
教育、運動、芸術(ピアノのような楽器や書道等)といった習い事を本格的に取り組みたいと思ったとき、田舎はあまりにも分が悪い。さらに言うなら、野球やサッカー、バレーボールといったチーム競技をすることは出来ないのも残念。
そして私がどうして気になるのは「田舎の高齢者は障害児(者)を許容してくれるの?」ってこと。「普通くらいの子ども」ならウェルカムだろうけど、全員揃って普通に育つ…って今の御時世、なかなか難しい。
わかりやすい身体障害、知的障害ではなく就学以降に気付く発達障害などがあった場合、周囲の人達はその子を温かく受け入れてれるんだろうか?
私の偏見でしかないけれど田舎って人間偏差値が40~60くらいの人じゃないと暮らし難いイメージがある。何某かの障がいを持っていたら暮らし難いだろうし、逆に上振れして頭の良い人はツマラナイ世界だと思う。
私は決して都会の人が田舎に移住して子育てするのを否定したい訳じゃない。
物事には何でも裏と表があって、良い部分だけみて「わぁ~素敵~」と全肯定したり、反対に「◯◯はこうあるべき」と否定したりするのは違うんじゃないかな…って話。
NHKのドキュメンタリーでは良い部分しか映し出されていなかったので、なんかこぅ…違和感を覚えてしまったのだ。子育てなんて、どこでにいても悩みは尽きなし、楽じゃないよなぁ…と思う。