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昭和の電話は服を着ていた。

『うる星やつら』のリメイクアニメの放送を視聴した。

『うる星やつら』は高橋留美子の漫画作品で1980年度の小学館漫画賞少年少女部門受賞作。1981年にアニメ化されている。当時、私は小学生でアニメを観ていた記憶がある。

40年の歳月を経て2022年秋現在、リメイクアニメの放送がスタートしていて「せっかくだから観ておくか…」くらいの気持ちでチェックしてみた。

アニメ自体は正直言って特に面白くもなければツマラナナイ…ってほどでもなかった。そもそもとして『うる星やつら』はドタバタ中心のラブコメ作品なので物語性が低く、40年前も「なんとなく笑って観ていたな」くらいの作品だった。

『うる星やつら』は設定の面白さやキャラクターの個性が際立っていて後々の漫画やアニメに大きな影響を残した作品で熱烈なファンも多い。だけど改めて観ると「そう言えばこんな話だったっけなぁ」くらいの感慨しかない。

今回のリメイクは原作を忠実に再現していて今風に改変しておらず「昭和の風俗」がそのまま表現されていて懐かしい気持ちになってしまった。中でも私が1番「おおっ」っと思ったのは「昭和の電話は服を着ていたよね」ってこと。

当時の日本にはスマホも携帯電話も登場しておらず、一般家庭にはダイヤル式の黒電話が設置されていた。

ダイヤル式黒電話

ダイヤル式黒電話

今の若者の中には実際に黒電話を見たことがないだろうし、私の娘は黒電話に触った事がなく、当然ながら使い方だって知らない。

だけど『うる星やつら』の中には黒電話が現役で使われていて、さらに言うなら黒電話はその家の主婦のお手製であろう服をを着ていた。

当時の黒電話は服を着ている率がやたら高かったように思う。服…と言うか電話のカバーだ。私の家はの黒電話もレースふりふりの服を着ていたように記憶しているけれど、どこの友達の家に言っても黒電話は、その家の主婦の好みの服が着せられていた。

レースふりふりの服もあれれば、毛糸で編んだ手編みの服もあったし、キルティング製の服もあった。服とお揃いの座布団のような物に座らされている電話も多かった。

『うる星やつら』の主人公、諸星あたるの家の電話も当時の一般家庭よろしく服を着ていた。

諸星家の黒電話

諸星家の黒電話

当時の家庭の主婦は何にでもカバーを付けたがったらしく、電話だけでなくドアノブもカバーが掛けられていたし、アップライトピアノにも手製のカバーが掛けられている率が高かったなぁ…なんて事を『うる星やつら』を見て思い出してしまった。私のピアノにも母がクロスステッチ刺繍をした微妙なデザインのカバーが掛けられていた。

私にとって『うる星やつら』は「子どもの頃に観たアニメ」で「ついこの間のこと」のように思えるのだけど、よくよく考えてみれば40年以上前のことで当時の風俗が歴史になっている…ってことに驚いてしまう。最近は「令和レトロ」なんて言葉が登場しているくらいなのだから昭和が遥か昔…って認識になるのは当たり前のことなのだけど。

私は現在50歳。日々の生活の中で自分が老いたな…って思う瞬間はあるけれど『うる星やつら』の黒電話の描写に「昭和は昔なんだ」ってことを思い知らされたと同時に、自分の老いを感じてしまった。

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