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ワイルドスワン ユン・チアン 講談社文庫

長い、長い物語だった。祖母、母、娘と3代にわたる中国人女性達の物語。

ちょうどパール・バック『大地』の後に続く時代の話なのだが、中国の歴史が分からないと、いささか読み辛いかも知れない。

ちなみに私は四苦八苦して読んだ。

国民党や毛沢東や文化大革命が頭の中で混線しているようでは、どうにもこうにも。読了するまでに随分と時間がかかってしまった。

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ワイルドスワン

    

15歳で著者の祖母は軍閥将軍の妾になる。中国全土で軍閥が勢力をぶつけあう1924年のことであった。続く満州国の成立。

直前に生まれた母は、新しい支配者日本の苛酷な占領政策を体験する。戦後、夫とともに共産党で昇進する母。

そして中華人民共和国の成立後、反革命鎮圧運動の只中で著者は誕生する。中国で発禁処分となった衝撃的自伝!

アマゾンより引用

感想

纏足の美女だった祖母、革命家の母、そして作者である娘。

それぞれ魅力的ではあったけれど、私が気に入ったのは革命家の母。強すぎる……その逞しさには頭が下がった。

時代が時代なだけに、強くなくては生きていけなかったと書いて言ってしまえばそれまでだが、しかし夫の無実を証明するために、毛沢東に直談判へ行こうとする女性はそうそう居なかっただろうと思われる。まっこと火の玉ウーマン。

女は強いと言われるけれど、それにしてもこの作品に登場する女性達の強さといったらどうにもこうにも吃驚である。「何がなんでも家族を守る」という意思の力は、理想主義の男達とは一線を画するものがあるように思う。

個人差というよりも、やはり性差なのか……と思ったりした。

「産む性」である女性は「生命を守る」ことへの執着が男性よりも強いんじゃないだろうか。全ての女性にそれが当てはまるとは思わないのだけれど。

波乱万丈な物語にドキドキしながら、つい「もし・自分だったら」とシュミレーションしてみたりもした。

今の私が文化大革命の真っ只中にいたとしたら……早々に始末されていただろうなぁ。色々と不満も多いが、それでも「自由」を謳歌できる国、時代に生まれて良かったと心から思う。

人の考え方はそれぞれだと思うが、私は「平等」よりも「自由」がいいなぁ。

どこまで行っても人の世は平等なんてものが実現すると思えない。だったら、せめて可能性に満ちた世界で生きていたいと思うのだ。

色々あるけど頑張って生きていかなくちゃね……と考えさせられた1冊だった。

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白い木蓮の花の下で
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