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蜉蝣 若合春侑 角川書店

SM小説だった。この作品を一般書の間に並べるのは、いかがなものだろうか……と思った。

図書館で普通に並べちゃっていいのだろうか?

批判しているのではなくて「秘め事」も何もあったものじゃない……と嘆いているだけである。

斉藤綾子の小説を読んだ時と同じくらい吃驚した。

女性も、こういうエロい小説が書けるのだなぁ……と思って。

SMが苦手な人は読まない方がいいと思う。文芸書として読むにはキツイので、下手すると気分が悪くなるかも知れない。

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蜉蝣

肉体と精神の限界、愛憎、性、心の闇、男女の濃密な世界を描く話題作!

不穏な空気がたちこめる―昭和十年、上野。美校で裸体を曝すカフェの女給、帰依。繊細な画学生、謎めいた絵葉書屋、美しい絵描きと弥蘇教の下男。男たちとの邂逅で、帰依の人生は捩れはじめた。官能と禁忌に弄ばれた女の性を描く、落涙の純愛小説。

アマゾンより引用

感想

言葉遣いや文章は、そこそこ美しいのだが、下品な印象を受けた。

SMだから下品という訳ではない。団鬼六の小説などは、いやらしいことを書いていても下品とは思わないのに若合春侑の作品は下品だと感じてしまうのには、自分でも不思議な気がした。

やっていることは同じなのになぁ。

「上品と下品の境界線はどこ?」と問われても、満足に答えることはできない。敢えて書くなら「すべて描ききらず、ギリギリの線で止める」というこどたろうか。

ガツガツした文章というのは、どことなく下品な感じがするようだ。ことにエロティックなものがテーマの時は、余計にそう感じるのだ。やり過ぎは良くない。

時代は大正浪漫。主人公の女性、美大生、残酷絵を描く絵師(SM画家)、絵師の家で下男として働いている外国人男性が登場するドラマティックな物語で素材的には、そそられるのだけど、イマイチ乗り切れなかった。

前半のダルさと、後半の唐突さのバランスが悪すぎる。もう少し上手いこと組み立ててくれたら面白かったのかも知れない。

後半の副主人公ともいえる下男の男は「佐吉」という名前だったのだが、あれは谷崎の『春琴抄』の佐助のイメージで付けた名前なのだろうか?

まったくの私感ではあるが、由来はともかく下男の名前としては最高だと思う。

作者の作品は気が向いたら、また読むことがあるかも知れないけれど、しばらくは読まなくていいや……という感じ。

下品さ加減が惜しまれる。せめて岩井志麻子くらい芸達者だったらなぁ。良いにつけ悪いにつけ、とにかく濃い作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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