読んだ本の『50音別作家一覧』はこちらから>>

映画『エクストリーム・ジョブ』感想。

記事内に広告が含まれています。

『エクストリーム・ジョブ』は2019年公開の韓国のコメディ映画。韓国映画は最近だと『パラサイト 半地下の家族』がパルムドールを受賞しているけれど、なんだかとっても勢いが良い。

私は今まで韓国映画を観ようともしないで「韓国ドラマって昔風で昭和の大映ドラマ的なヤツでしょ? 映画も似たようなものなのでは?」と思い込んでいたけれど『パラサイト 半地下の家族』を観て「ごめんなさい。私が間違っていました」と認識を改めた。以降は韓国映画もちゃんとチェックしている。

『エクストリーム・ジョブ』は公開当時、韓国で歴代興行収入1位を記録している。日本で公開されたのは2020年。ようやくレンタル化したので観てみることにした。

スポンサーリンク

エクストリーム・ジョブ

エクストリーム・ジョブ
극한직업
監督 イ・ ビョンホン(朝鮮語版)
脚本 ムン・チョンイル
ペ・セヨン
製作 キム・ソンファン
イ・ジョンスク
コ・テスク
モ・ソンジン
出演者 リュ・スンリョン
イ・ハニ
チン・ソンギュ(朝鮮語版)
イ・ドンフィ
コンミョン
音楽 キム・テソン
公開 大韓民国の旗 2019年1月23日
日本の旗 2020年1月3日

あらすじ

実績ゼロで解体寸前の麻薬捜査班で働く刑事たちの物語。

コ班長が率いる麻薬捜査班にある日、国際的な犯罪組織による麻薬密輸の検挙指令が下る。コ班長はチャン刑事)、マ刑事、ヨンホ、ジェホン)ら班員と共に、犯罪組職のアジトの目の前にあるフライドチキン屋で潜伏捜査を開始した。

しかし、チキン屋の主人は店の売り上げが上がらないため店を閉めると言い出す。しかし、捜査をするために他に良い監視場所はない。

案件を解決して仕事の成果と班の存続へと賭けているコ班長は、妻に内緒で前借りした退職金でフライドチキン屋を買い取り、班員らと偽装創業を始める。

ところが、絶対味覚を持つマ刑事の協力もあってチキン屋は大繁盛。店の切り盛りに追われ、捜査が後回しになる始末。

そんなある日、犯罪組織のアジトからもチキンの注文が入り、捜査官たちは満を持してアジトへ配達に向かうのだが……

古き良き香港映画の香り…

40代以上の映画好きなら『エクストリーム・ジョブ』の冒頭部を観て「ん? このノリ、どこかで観たことあるような…」って気持ちになってしまうと思う。

『エクストリーム・ジョブ』には古き良き香港映画の香りがする。

いきなりはじまるドタバタコメディ。ほとんど漫画とかアニメのノリで清々しいまでにバカバカしい。無駄に走るし無駄に車ぶつけて壊すし、画面が派手でとにかく飽きない。

「勢いのあると時の香港映画ってこんな感じだったよねぇ」と懐かしい気持ちで見入ってしまった。

日本の映画にありがちな「緩急を際立たせるための静かで暇な時間」とか「我慢のターン」が全く用意されておらず、最初から最後まで勢いが良くて面白い。観る人へのサービスが凄くて最初から最後まで飽きさせない工夫が施されている。

なかなか本編がはじまらない

『エクストリーム・ジョブ』は麻薬捜査班の面々が主人公なのに、物語が進んでも一向に本編がはじまらない。

麻薬捜査はそっちのけでフライドチキン屋の繁盛期記がはじまってしまうのだ。

韓国では「困った時にはとりあえずチキン屋」みたいな風習があるらしく、チキン屋は素人起業の定番とのこと。私が住んでいる大阪で言うなら「離婚した主婦が自宅の一階でお好み焼き屋開く」みたいなノリの気軽な商売らしい。

チキン屋は気楽に開業出来る分、ライバル店も多くて、流行りの店にするのは難しいみたいだけど、麻薬捜査班のチキン屋は素人ながらも大繁盛してしまう。

そしてこのチキン屋のくだりは「もうチキン屋繁盛記でいいんじゃないの?」と思ってしまうほど楽しかった。

イケメンがいないのにカッコいいい

『エクストリーム・ジョブ』を観て感心したのは「この映画、イケメンが1人もいないのにカッコいいいな」ってこと。

紅一点のチャン・ヨンス( イ・ハニ)はミス・ユニバースにも出場するほどの韓国美人だけど、それ以外のメンバーはどちらかと言うとファニーフェイス。なのに猛烈にカッコいいい。

映画と言うと「イケメンと美女が出てこないと話にならない」みたいな印象があるけど、イケメンがいなくてもカッコいいい映画が作れるんだな…と感心してしまった。

実はちゃんと伏線が張ってあった

「チキン屋の話ばかりでなかなか本編がはじまらない」と書いたのだけど、最後まで観ると「そうだったんですか?」というエピソードが登場して「あぁ…あそこは伏線張ってあったんだ」と納得させられた。

単なるコメディだと思っていたチキン屋の話はちゃんと最後に繋がっていくし、登場人物達のキャラクター作りも予想以上にしっかりしている。笑い飛ばすだけのおバカなコメディ映画かと思いきや意外としっかりした構成で感心してしまった。

…って。それでも根本的なところはコメディ映画なのだけど。だが、そこが良い。

ネタバレになると残念なので詳細は書かないけれど、紅一点の美女がラストで見せてくれるオチには心底驚いてしまった。あれだけの美女にあんな役をやらせるとか凄いよなぁ…と。考えた人も引き受けた女優さんもご立派。

『エクストリーム・ジョブ』は「気楽に楽しく映画を観たい」って時や「なんだか気持ちが鬱々とする」って時に観るには最高の作品だと思う。

それにしても最近の韓国映画は侮れないな。今後もしっかりチェックしたい。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
映画
スポンサーリンク
白い木蓮の花の下で