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白蟻女 赤松利市 光文社

赤松利市は初挑戦の作家さん。すでに数冊、出版されておられるようだけど今までなんとなく目につかなかった。

今回の『白蟻女』は表紙に惹かれて表紙借り。農作業中の若夫婦と、薄ぼんやりと幽霊らしき女性が描かれていた。

好き嫌いはさておき、どちらも最近には見ないタイプの作品でちっょと面白かった。

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白蟻女

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光文社
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ザックリとこんな内容
  • 表題作の「白蟻女」と「遺言」の2篇収録。
  • 「遺言」は余命幾ばくもない老婆が、娘の咲子への遺言をレコードに吹き込む…と言う形で物語が進んでいく。
  • 『白蟻女』は、夫の通夜で夜伽をする妻の前に夫の愛人の幽霊が現れて「思い出をめちゃめゃにしてやる」と宣言される。そして……

感想

まずは「遺言」。たぶん「いい話」の部類に入ると思うのだけど、私はちょっと苦手な感じ。

最初から終盤まで延々と老婆の悪態が続いていて、終盤に入ってから物語の核が語られる。ちょっと意外な展開で、そこが良いのだろうな…とは思ったけれど、長々と続く悪態に途中で嫌気が指してしまった。

なんだろうなぁ…年寄りの長話を聞いたことがない人には新鮮なのかも知れないけれど「どうしてわざわざ、好きな読書で年寄りの長話を聞かなきゃいけないんだ?」みたいな気持ちになってしまった。

……とは言うものの作者の意図は理解できたし良い作品だとは思った。ただ私の好みと合わなかった…ってだけ。

そして表題作の「白蟻女」も私にはイマイチ好きになれなかった。

妻と夫の愛人(幽霊)の物語で、詳しく書くとネタバレ不可避なので書かないでおくけれど、なんかこう…ピンとこなかった。

大人のファンタジーと言うのかな。過去を遡ることで話が進み、ふたたび現代へ…みたいな流れで読み物としては良く出来ていたし、面白いとも思ったのだけど女性2人の気持ちに寄り添うことが出来なかったのだ。

なんと言うのかな…薄っぺらいと言うか、理想論過ぎると言うか。妻にしても愛人にしても「そんなお人好しの女いるの?」みたいな気持ちになってしまったのだ。

2作とも良い話だと思ったし、面白い作りだとも思ったのだけど私には楽しむことが出来なかった。もしかすると私は女性視点で読むのでそんな風に感じてしまったのかも知れない。

男性が読むと全く違う感想になるかも知れないな…と思ったりした。

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白い木蓮の花の下で
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