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ルーガ 小池昌代 角川書店

小池昌代の作品は女性にこそ読んで欲しいと思う。

なにげに汚らしい表現で恐縮なのだけど「女汁したたる」感じがする。

表題作を含める3遍からなる短編集なのだけど、どれもものすごく「女」を感じる作品ばかり。「女」という性を否応なしに思い知らされた。

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ルーガ

ひとりでいても、二人でいても、気持ちのいい毎日。女の心の奥の奥にある、言葉になりにくい美しいものが小説になった。

アマゾンより引用

感想

表題作の『ルーガ』は、縫物にハマる独身女の話。「ルーガ」とはミシンの名前(商品名)だった。

私は裁縫が苦手で、ミシンなど見るのも嫌というタイプの人間なのだけど、この作品を読んで、うっかり「ミシンが欲しい」と思ってしまった。

上手く言い表せなないのだが「何かを作ることにハマる」過程や、その喜びに「分かるよ。すごく分かるよ」と共感を持ってしまったのだ。

作ると言っても、それは決して創造的なものではなくて、単純作業の果てに出来る何か…なのだ。世の中には裁縫や編み物の好きな女が多いけれど、あれはDNAに組み込まれているのかなぁ……とさえ思う。

表題作以外の2作『ニギヤカな岸辺』と『旗』も良かった。

感性が独特なのだなぁ。心の中をヒョイヒョイと覗き見したような、独特な描き方がとても良い。最近の女性作家さんで、こういうタイプの文章を書く人を私は他に知らない。

文学的とも詩的とも取れる不思議な世界だ。

作品に出てくるヒロイン達の名前が独特なのも印象的だった。

蜜子・山子・葉子。葉子はともかくとして、蜜子に山子は無いだろうと思う。しかし作品を読むと、ちっとも変に思えないから不思議だ。

そして彼女達は誰もが若くない女だ。作者はキラキラした若い女より、醗酵したような女にこそ興味があるのだろうか。

なかなか面白い短編集だった。

小池昌代の作品は何度か読んでいて、そのたびに思うのだけど、この独特な感性で描いた1度長い作品を読んでみたい。

短編も悪くないけれど、長い作品でガッツリとハマらせて欲しいものだと切実に思う。

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白い木蓮の花の下で
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