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映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』感想。

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『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は2011年に公開されたアメリカ映画。一応、アメリカ・ドイツ・イギリス・フランスの合作映画…ってことになっているものの、原作の『三銃士』をベースにしてアメリカ的なノリが強い。

『三銃士』は日本人だとアレクサンドル・デュマの原作か、そうでなければ「主人公が犬のアニメ」とか「アラミスが女の子でNHKでやってたアニメ」みたいなイメージの人が多いと思う。

だけど原作厨の方もそうでない方も『三銃士』は日本で言うところの『忠臣蔵』とか『新選組』だと思って欲しい。そうでなければ歌舞伎のイメージ。古典過ぎて作品化されるたびにイメージが変わっているし、だけど意外と愛されている…みたいな。

登場人物の共通イメージはあるものの、あとはザックリと受け止めて「みんな違ってみんないい」の精神で楽しんで戴きたい。

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三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

三銃士/
王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
The Three Musketeers
監督 ポール・W・S・アンダーソン
脚本 アンドリュー・デイヴィス
アレックス・リトヴァク
原作 アレクサンドル・デュマ・ペール
製作 ポール・W・S・アンダーソン
ジェレミー・ボルト
ロバート・クルツァー
製作総指揮 スティーヴン・マーゴリス
マーティン・モスコウィック
音楽 ポール・ハスリンジャー
撮影 グレン・マクファーソン
公開 ドイツの旗 2011年9月1日
アメリカ合衆国の旗 2011年10月14日
日本の旗 2011年10月28日

あらすじ

物語の舞台は17世紀初頭のフランス。フランスは各国からの危機に晒され、宰相リシュリュー卿はその権力を増す為に暗躍していた。

アトス、アラミス、ポルトスの三銃士は、アトスの恋人ミレディと共に、罠がひしめくダヴィンチの蔵に潜り込んでいた。

三銃士はとある物を探し出します。巻物を手に入れた祝杯を挙げる三銃士とミレディだったが、突然三銃士達めまいを起こす。と、敵であるバッキンガム公爵が現れる。ミレディは裏切りを告白し、バッキンガム公は蔵から探し出しとダ・ヴィンチが残した兵器の設計図を奪い取ったのだった。

それから1年…

田舎で父より剣を習ったダルタニアンは家宝の剣を携え、銃士になる為にパリへ向かつた。

その道中、ダルタニアンは眼帯の男ロシュフォールと一悶着を起こし、決闘することに。卑怯にもロシュフォールは背を向けたダルタニアンを銃撃。腕を撃たれ、剣を奪われ、止めを刺され掛けたダルタニアンですが、そこに通り掛った馬車の貴婦人がロシュフォールを止めます。それは三銃士を裏切ったミレディだった。

ダルタニアンはどうにかパリに到着し、三銃士と合流。

リシュリューは国王ルイ13世に、警備隊に反抗した三銃士の処罰を求める。

国王は三銃士とダルタニアンを呼び処罰しようとするが、アンヌ王妃がそこに現れ、侍女のコンスタンツから彼等の武勇を聞かされたと国王に告げる。国王は、王妃の気を留めようと一転4人を賞賛するのだった。

国王の懐柔がうまく行かないリシュリューは、王妃がその障害となっていると判断し、ミレディを使って王妃とバッキンガム公のスキャンダルを捏造しようと画策する。

そしてバッキンガム公がダ・ヴィンチの残した飛行船に乗ってベルサイユ宮殿を訪れる。

フランスを見下す公爵は、リシュリューと密会を行い開戦への陰謀を画策する。

一方でミレディは、警備と罠を掻い潜って王妃の部屋に忍び込み、王妃が国王からプレゼントされた首飾りを盗み出すのだった。

リシュリューは更に、偽造した公爵からの手紙を仕込む。国王は王妃の机から手紙を見つけ、その真偽を確かめるため、王妃は次の舞踏会で首飾りをつけてくるように言われるのだった。

コンスタンスは、首飾りが無い事に気付き王妃に報告し、王妃はリシュリューの仕業だと確信する。

コンスタンスはダルタニアンを訪ね、首飾りの奪還を依頼。最初は渋っていたダルタニアンだったがコンスタンスのキスで三銃士を説得し、イギリスに向かう。

ハリウッド映画的三銃士

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は今まで映像化された、数々の『三銃士』をイメージして観るとちょっとガッカリするかも知れない。

とりあえず。『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』を楽しみたいなら原作は忘れて欲しい。そして目の前で展開するイケメンと美女と豪華なセットを堪能して欲しい。

だいたいからして、原作に飛行船とか出てこない訳だし、四の五の言わずに雰囲気を楽しんだ人の勝ち。

思うに…この作品。合作映画って体になっているけれど、根本的にはハリウッド映画だと思う。派手で豪華。イケメンと美女。

好き嫌いはあると思うのだけど、こう言う路線もアリだと思う。

アクションシーンは悪くない

アクションシーンは悪くないと思う。

ミレディが首飾りを盗み出すところは『ミッション・インポッシブル』みたいでカッコイイし、飛行船での戦闘シーンも面白い。

ハリウッド映画にしては飛行船が玩具っぽい感があるのだけれど、そこをスルー出来るのなら、そこそこ楽しむことが出来ると思う。

物語重視の人にはオススメしない

映画としては悪くないけど、物語重視で映画を観る人にはオススメしない。

人物の掘り下げが甘いし、物語自体もずさんな作りになっている。特にダルタニアンとコンスタンスの関係については「ちょ…あんた達、いつの間に好きになったの?」と目を丸くしてしまった。

ただ、このずさんな感じについては「ハリウッド映画のお約束だよね」とも言えなくもない。ハリウッド映画税ってところだろうか。

思うに。『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は続編ありきで撮影された気がするのだけど、大コケした模様。

続編が観たくなるほどの面白さではなかったむけと゜「豪華なセットとイケメン&美女を堪能するための作品」として観るならアリだと思う。

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