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映画『僕のワンダフル・ライフ』感想。

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金曜ロードショーで放送していた『僕のワンダフル・ライフ』を今さらながら視聴した。

定番の動物映画なのだけど、なんとなく観る気になれなかったのだけど、コロナの影響で観るものが無くなってきたので致し方なく。

……とは言うものの、ツマラナイ再放送やコロナ関連のニュースを観ることを思えば楽しめたし、想像していたよりもずっと良い作品だった。

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僕のワンダフル・ライフ

僕のワンダフル・ライフ
A Dog’s Purpose
監督 ラッセ・ハルストレム
原作 W・ブルース・キャメロン
野良犬トビーの愛すべき転生(英語版)
製作総指揮 アラン・C・ブロンクィスト
マーク・スーリアン
ローラ・ファイファー
ナレーター ジョシュ・ギャッド
出演者 デニス・クエイド
ペギー・リプトン
K・J・アパ(英語版)
ブリット・ロバートソン
ジョン・オーティス
ジョシュ・ギャッド
音楽 レイチェル・ポートマン
公開 2017年1月27日

あらすじ

1匹の犬が輪廻転生を繰り返し回目に飼われた飼い主の元へ5回目に生まれ変わって帰還するまで描いた動物映画。

1回目はレトリバー系の雑種。生後数ヶ月で殺処分されて「自分は何のために生まれて来たのか?」という生涯に渡る疑問を持つことになる。

2回目は茶色いレトリバー。譲渡会のようなところから脱走したところを捕まって売られそうになり車内で熱中症で死にかけたところをイーサン少年と母のエリザベスに助けられ、ベイリーと名付けられ大事に育てられる。

イーサンの父ジムはトップの成績を誇る営業マン。

ある日、上司を招いたディナーの席でイーサンとベイリーがトラブルを起こし昇進が反故となり、アルコールで生活が乱れて妻と離婚。一家はバラバラになってしまう。

イーサンはハイスクールのアメフト部で活躍しハンナという恋人もでき人気者になる。ベイリーはイーサンとハンナと共に楽しい時間を過ごしていた。

しかし、イーサンを妬むチームメイトがある夜イーサンの自宅に放火。

イーサンは脚を怪我してせっかく奨学金が決まっていたアメフト選手生命を絶たれる。 自暴自棄になったイーサンは祖父母の家で引きこもりハンナにも別れを告げる。

その後農業系の学校に入ってベイリーと離れたがベイリーはその後すぐ体調を崩し、呼び戻されたイーサンに看取られ息を引き取る。

3回目の犬はメスのシェパード。名前はエリー。襟ーは警察官であり飼い主のカルロスと生活していた。エリーは任務の最中、カルロスを銃弾から守って死亡する。

4回目の犬はコーギーのティノ。ティノは女子大生マヤに可愛がられ、マヤの恋愛結婚出産を見守り、マヤの結婚相手のアルが飼っていたオスの大型犬ロキシーと楽しく生活する。ロキシーが病死し後を追うようにティノも亡くなる。

5回目は犬はセントバーナードのワッフルズ。ウエンディという女性が引き取っていくがパートナーのヴィクトールから嫌がられ、散歩にも連れて行って貰えず虐待された挙句捨てられてしまう。

ワッフルズはあの家には帰りたくないと自ら街を出て彷徨い、イーサンがひとりで暮らすあの祖父母の農場に辿り着く。

ワッフルズはイーサンにバディと名付けられ、イーサンと暮らすことになる。自分がベイリーであると知ってもらいたいバディは?

アメリカ映画的輪廻転生

まず『輪廻転生』と言う仏教的な考えをアメリカ映画で採用されたことに驚いてしまった。

アジアでは「輪廻転生」って馴染みのある考え方で、漫画だと手塚治虫『火の鳥』とか、映画だと『リトル・ブッダ』等が挙げられる。

『僕のワンダフル・ライフ』はあくまでもアメリカ映画なので、アジア的な意味での「輪廻転生」は期待しない方が良い。物語ありきの転生なので「目的地に向かって生死を繰り返していく」って感じ。

死生観云々を感じることはなく、どちらかというと「1回死んでも簡単に生き返ってくるジャンプ漫画」のノリで観て戴きたい。細かいことを気にしない人向けの映画だと思う。

アメリカ人と犬の関わり

私は犬が大好きで結婚するまでは犬と暮らしていたのだけに、犬と言う動物には思い入れを持っている。犬は人間にとって良きパートナーだと言われているけれど、日本人が犬に持つ感情と、アメリカ人が犬に持つ感情は微妙に違っている気がした。

日本とアメリカ、どちらが良くてどちらが悪い…って話ではなくて、なんだか感覚が違うな……と。

感心したのはアメリカでは「譲渡会で犬を飼う」とか「保健所で犬を引き取る」と言う文化が根付いているってこと。日本ではまだまだペットショップで犬を飼う人が多いだけに、文化の違いを感じさせられた。動物愛護の観点からすると、アメリカの方が先進国だと思う。

だけど日本がアメリカより優れている…とは言えなくて「犬を飼う」と言う意味では、アメリカの方が大雑把で犬を大切にしていない気がする。

「犬は人間のパートナー」とは言うもの、犬には犬の生き方があり、生活習慣も食べるものも違っている。人間と同じものを平気で食べさせちゃうところは、日本の愛犬家からすると卒倒物だと思う。

動物愛護を掲げつつ、アメリカ人の求めているのは「自分にとって都合の良いパートナーなのかな?」みたいな気持ちになってしまった。

可愛い犬を愛でるための作品

正直、物語的には「コレジャナイ」感じが凄かった。

主人公の犬が輪廻転生を繰り返すのはハッピーエンドに向かっていくための過程だ…ってことが見え見えの物語なので、犬が死んでも「どうせ、また生まれ変わるんでしょ?」みたいな気持ちになってしまって、物語に入り込むことが出来なかったのだ。

だけど「犬が可愛い」って部分に関しては素晴らしい。

5匹の犬はそれぞれ性別も犬種も違うけれど、どの犬も実に可愛いのだ。『僕のワンダフル・ライフ』は「可愛いなぁ」と犬を愛でるための映画だと思う。心が疲れた時なんかに観ると良いかも知れない。

ちなみに『僕のワンダフル・ライフ』には続編があるそうなのだけど、個人的には続編は観なくても良いかな…って気持ちになっている。

『僕のワンダフル・ライフ』は犬を愛でるためだけに作られた映画だったと思う。

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