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映画『アナと雪の女王2』感想。

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私はアニメは日本のアニメが最高だと思っているけれど、最近のディズニー映画のクオリティの高さは見過ごせないものがある。

特にディズニーアニメのミュージカル系の作品はミュージカルの国で育った人達が作っただけのものがある。

『アナと雪の女王2』は公開されたら絶対に劇場で観たいと思っていた。

しかし、どんな作品でもそうなのだけど一般的に続編は本編よりも面白くないと相場が決まっている。なので「どうなんだろうなぁ?」と思っていたのだけれど、前作を凌ぐ面白さだった!

音楽的には前作の方が良かったけれど、ディズニーらしからぬ物語が新鮮だった。

今回はネタバレ全開の感想なので、ネタバレNGの方はご遠慮ください。

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アナと雪の女王2

アナと雪の女王2
Frozen II
監督 クリス・バック
ジェニファー・リー
脚本 ジェニファー・リー
製作 ピーター・デル・ヴェッチョ
出演者 イディナ・メンゼル
クリスティン・ベル
ジョナサン・グロフ
ジョシュ・ギャッド
音楽 ロバート・ロペス
クリステン・アンダーソン=ロペス
クリストフ・ベック

あらすじ

物語はエルサとアナの幼少期の回想からスタート。

エルサと兄はに父のアグナル国王から、かつてアレンデール王国は精霊と共存しながら暮らす「ノーサルドラの民」と交流していたという話を聞かされる。

アレンデールは平和の証としてノーサルドラにダムを建設。

しかし、その祝いの席で突然戦争が始まりアグナルの父(エルサ達の祖父)は命を落とすことになる。

アグナルは何者かによって命を助けられますが、平和の約束を破った事で精霊は怒り狂い、ノーサルドラは深い霧に閉じ込められてしまう。

エルサとアナの母・イドゥナは子守唄として「アートハランの歌」エルサとアナに歌って聞かせる。

幼少期の回想の後、本編スタート。前作『アナと雪の女王』の3年後の設定。

アレンデール王国の人々は平和な日々を過ごしていた。

ある日、エルサは自分を呼ぶ北からの「不思議な歌声」を聴くようになる。

エルサが歌声の正体を知るため冒険に出ようとする。すると、アレンデールの街は強烈な嵐によって崩壊寸前に。人々は命からがら高台に避難する。

そしてトロールの長から「街を嵐が襲った理由は古代の魔法が目覚めたから。戦争によって失われてしまった絆を修復する必要がある」と聞かされる。

アレンデールを守るためにエルサ・アナ・クリストフ・スヴェン・オラフ一は北の「ノーサルドラ」へと向かう。

深い霧の奥にある森にたどり着いたエルサ達は、そこでノーサルドラの民達と出会う。

霧に閉じ込められたノーサルドラの民とアレンデールの兵士たちは、なんと今も戦い続けていた。

ノーサルドラの民と出会った直後、突然森が青い炎に包まれる。エルサが氷の魔法で鎮火し、炎の正体を突き止める。炎の正体は炎の精霊、トカゲのサラマンダーだった。

炎が鎮火し、エルサが巻いていた母の肩身のスカーフによって、母イドゥナが「ノーサルドラの民」だったことが発覚。

エルサが過去の記憶を氷から引き出し、父・アグナルの命を助けたのは母・イドゥナだった…と言う事実も分かった。

エルサはノーサルドラの民たちから、アグナルとイドゥナが「アートハラン」に行く途中で難破事故にあってしまったことを聞かされ、その謎を解き明かすために難破船へ向かった。

難破船でエルサとアナはイドゥナが残したメモと「アートハラン」の地図を見つける。

アグナルとイドゥナはエルサの魔法の謎を解き明かすために命を落としたことを知り、エルサは深い哀しみを覚える。

エルサはダークシーを越えて「アートハラン」へ行くことを決意。

「一緒に行く」と言って聞かないアナと、オラフを魔法の力で遠くに追いやり、エルサは1人でダークシーの荒波に立ち向かっていくエルサ。

ダークシーでは凶暴な水の精霊・ノック(氷の馬)と出会い、激しい抵抗を受けるが、エルサはノックを乗りこなし、海を駆け抜けてアートハランに到着する。

声の正体と会ったエルサは、氷の彫刻と化した記憶によって祖父がノーサルドラの民の長を後ろから剣で襲って裏切った真実を知り、全身が凍りついてしまう。

エルサが凍りついてしまったことにより、オラフの魔法が消え始め、オラフはアナの腕の中で雪の結晶となって消えてしまう。

エルサもオラフも失って途方に暮れていたアナは、気力を振り絞って立ち上がり、地の精霊アース・ジャイアントたちをダムの方におびき寄せ、ダムを壊すことを決意する。

アナはアース・ジャイアントの投げた巨大な岩に潰されそうになるが、間一髪でクリストフとスヴェンに助けられ、アース・ジャイアントの放った岩によって精霊の怒りの元となっていたダムを破壊することに成功する。

ダムが崩壊すると同時に全身が凍りついていたエルサの氷が解け、エルサに魔力が戻る。

ダムから大量の水が流れ出て、アレンデールへ津波のように襲いかかるが、エルサと水の精霊・ノックが駆けつけて、間一髪のところで水を食い止める。

アレンデールは再び平和を取り戻し、ノーサルドラの霧も晴れる。ノーサルドラの民の血をひくエルサは、氷の魔法の力を与えられた「第5の精霊」だった。

アレンデールを危機から救ったエルサはアナと感動の再会を果たします。

エルサの魔法と「水の記憶」によってオラフは無事にもとの姿に戻る。

そして、エルサはノーサルドラで生きる道を選び、アナはアレンデールの女王として国をおさめたのだった。

圧倒的映像美!

前作『アナと雪の女王』でも映像の美しさは散々語られていたけれど『アナと雪の女王2』は前作の遥かに上を行く美しさだった。

とにかくキャラクターがよく動く!

ヒロイン、エルサの動きの素晴らしさに感激してしまった。新体操や体操選手の動きそのもの。

アニメーションの動きを言葉で表現するとき「ヌルヌル動く」と言う言い回しがあるけれど「ヌルヌル動く」どこの話ではなかった。

ディズニーのプリンセス系のアニメではコスプレ衣装を売ることを想定されているので「コスプレ映えするデザイン」が求められる。

今回のエルサの衣装はピッタリしたドレスの下にスパッツ姿…と言う、従来のディズニープリンセスにはなかったコスチュームで、最初は「今回のドレスはパッとしないなぁ」と思っていたけれど、エルサが動きはじめて納得した。

キャラクターの身体の動きをよく見せるための衣装デザインだったのだ。

日本のアニメーションも素晴らしいけれど、アメリカの3Dアニメも素晴らしいなぁ。残念だけど、今の日本の3Dアニメーションはアメリカの技術に届いていない。

もちろん、日本には日本の良さがあるので「日本のアニメーションとアメリカのアニメーションのどちらが素晴らしいか?」って話ではないけれど『アナと雪の女王2』のキャラクターの動きには注目して鑑賞して戴きたい。

プリンセスを推していくだけの作品

『アナと雪の女王2』は2人のプリンセスを推していくだけの作品だと言える。

姉のエルサが圧倒的に美しいのもそうだけど、妹のアナもエルサとは違った強さと美しさを持つ女性として描かれている。

だけど男性キャラクターの描写が残念過ぎだった。

妹のアナにはクリストフと言う恋人がいて、クリストフはアナにプロポーズをしたいと思っている…と言う設定。だけどクリストフは完全にアホの子だった。

国が滅るか、滅びないかの危機にあり、下手をすれば命さえ危うい状況なのに「プロポーズが~」と浮かれているなんて、何という役立たず!

ディズニーアニメは男性キャラクターを蔑ろにする傾向が強いけれど、それにしても今回のクリストフはアホの子過ぎて可哀想だった。

「イケメンなどいらぬ。可愛いプリンセスを愛でよ!」と言う強い意志の元で作られたのだと思うのだけど、もう少し素敵に描いてあげる事は出来なかったのかと問いただしたい。

それは愛の証…

今回のテーマは「どうしてエルサは人間なのに魔法を使えるようになったのか?」と言うところにある。

箇条書きにしてザックリ解説するとこんな感じ。

  • アナとエルサ両親はロミオとジュリエット的な仇同士だった
  • 母は父が敵側の人間だと知りつつ命を救う
  • 敵味方を越えた愛の証として2人の子どもに魔法の力が与えられた

精霊達がアナとエルサの両親の愛に感激して、魔法のちからを授けた…って解釈。

エルサの魔法は愛の証…ってことなのだけど、私は「なんと傍迷惑な贈り物なんだ!」と思ってしまった。

エルサは魔法が使えることによって、隔離されて育てられていたし「第5の精霊」として、人として生きることが出来なくなってしまっている。

魔法は本当にご褒美…だったんだろうか?

ディズニーの設定って、私にはちょっと理解出来ない。

『もののけ姫』的なラスト

『アナと雪の女王2』で私が1番驚いたのはディズニーらしからぬ解釈だった。

物語の本筋自体は正直、なんてことのない使い古された定番ネタ。

子どもはともかく、大人なら最初の回想の場面でノーサルドラにダムを建設したくだりで「ああ…これは自然破壊云々の話だよね。そしてダムを壊して終わりか」とラストのオチまで予想したと思う。

ダム作って自然破壊とか、こんな使い古されたネタを堂々とぶっ込んできたことに正直驚いた。そして私は「流石はディズニー。それでも強引にハッピーエンドに持っていくんだな」と予想した訳だけど、一応ハッピーエンドだけど、ディズニー風の完璧なハッピーエンドではなかった。

  • 姉のエルサはノーサルドラに残る
  • 妹のアナはアレンデールの女王として国をおさめる

……完全に『もののけ姫』と同じオチです。ありがとうございました。

それでもいい。サンは森でわたしはタタラ場でくらそう。共に生きよう。会いにくいよ。ヤックルに乗って。

『もののけ姫』アシタカの台詞より引用

『もののけ姫』の中で、サンは森で暮らし、アシタカは文明に戻っていく。アシタカは「共に生きよう」とも「会いにいくよ」とも言っているけれど、本当の意味でアシタカとサンは分かり合えていないし、自然と文明は共存出来ていない。

『もののけ姫』のラストで見た決別シーンをディズニーアニメの『アナと雪の女王2』で観ることになるとは思ってもみなかった。

個人的には「それでもエルサはアレンデールで暮らすんだろうな」と思っていたので、アナとエルサの決別はビックリした。ディズニーの感覚もちょっと変わってきているのかも。

……と長々とあれこれ書き散らしてみたけれど、なんだかんだ言って見応えのある作品だった。

私の解釈はさておき、圧倒的な映像美が楽しめる…ってだけでも『アナと雪の女王2』は観る価値があるので、気になる方は是非劇場で観て戴きたい。

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