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めぐり糸 青山七恵 集英社

花街で育ったヒロインと運命の恋人とも言える男との長い長い物語。

大河ロマンとまではいかないけれど、恋愛小説としては大作だと思う。

ヒロインは花街で育ったと言うものの、芸者や芸子ではなくて料亭(実際は料亭軒置屋)の娘。複雑な出自ではあるものの、そこそこ豊かに育っていて我が儘な性格。

一方、相手はは別の置屋で暮らす少年。少年の身元については物語の中で明らかになっていく。

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めぐり糸

ざっくりとこんな話
  • 主人公は終戦の年に生まれ、九段の花街で育つ。
  • 家は置屋から芸者を呼ぶ料亭「八重」
  • 母は評判の芸者で、祖母が料亭の主。
  • 小学二年生のとき置屋「鶴ノ家」に住む子・哲治と出会い物語が進んでいく。

感想

ドラマチックと言えばドラマチックな話ではあった。

そして「1人の人をずっと好きでい続ける」というコンセプトも私好み。そこそこ面白くはあったけれど、残念ながらヒロインに深く思い入れる事は出来なかったし、好き嫌いを問われたらどちらかと言うと嫌いな類の作品だった。

設定とかドラマチックさ加減は好きなのだけど、いかんせんヒロインが「恋人一筋」でないあたりが好きになれなかった。

ネタバレになるけれど、ヒロインは都合2回結婚しているし2回目の結婚では子どもまで成している。

人の妻でありながら「その人」を想い続けるのだから、それはそれなりの理由があるのだけれど、あまりにも自分本位な生き方をするヒロインを私は最後まで好きになれなかったのだ。

ラスト近くでヒロインの娘が「お母さんは結局、自分だけが大事なのよ。自分のしていることに一回だって責任をとったことがないのよ」と言う場面で「まったくだ。よくぞ、その一言を言ってくださった」と思ってしまったほどだ。

ヒロインの愚行は「恋ゆえに」と言うよりも、むしろ個人的性格の問題のような気がしてならない。「たまに、いるよねぇ。こういうタイプの人。周囲を不幸にするよねぇ」みたいな。

結局のところ、ヒロインにはか肩入れ出来なかったけれど、ヒロインの2回めの夫や娘には肩入れしてしまって、ラストは本気で腹立たしかった。

私の好みの作品ではなかったけれど。本気で腹立たしく思うほど良く出来た作品である事は間違いない。前回読んだ芥川賞受賞作の『ひとり日和』より上手くなっている気がする。

好き嫌いはともかく読ませてくれる作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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