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ファミリーポートレイト 桜庭一樹 講談社

桜庭一樹の作品を読むのはこれで4冊目。

『赤朽葉家の伝説』を読んで「すごく面白い!」と興奮したものだが、その後り2冊は駄目だった。この作品は「まずまず」と言ったところ。

『赤朽葉家の伝説』ほど面白くは無いけれど、ガッカリ感ばかりが残った『私の男』よりも面白かった。

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ファミリーポートレイト

最初の記憶は五歳のとき。公営住宅の庭を眺めていたあたしにママが言った。「逃げるわよ」。

母の名前はマコ、娘の名前はコマコ。老人ばかりが暮らす城塞都市や奇妙な風習の残る温泉街。

逃亡生活の中でコマコは言葉を覚え、物語を知った。そして二人はいつまでも一緒だと信じていた。母娘の逃避行、その結末は。

アマゾンより引用

感想

ちっょと変わった生い立ちと育てられ方をした少女が大人になる物語なのだけど、主人公の少女期の話は文句なしに面白かった。

何かから逃げている母親との2人旅。松尾芭蕉ではないけれど「旅が住処」という日々は独創的で面白かった。

「いまどき、そんな街がある訳ない」とか「そんな設定はありえないでしょう」と言うような突っ込みをしたくなるような話なのだけど『赤朽葉家の伝説』を読んだ時と同じく、不思議と反感は湧かなかった。

読者に無茶を強要させるだけの勢いと力があるのだと思う。

途中までは面白く読んだのだけど、主人公が母親と離れてからしばらくの話は中だるみして面白くなかった。

この作品にはセックス描写が多いのだけど、なんだか「スイーツ」で読んでいて辟易した。特に中盤はセックス描写が多くて、読み進めるのに嫌気がさしてしまったほどだ。

物語の後半になって主人公は作家になるのだけど、そのあたりから再び面白く読むことが出来た。

主人公は無類の読書好き…という設定なので、読書好きの人なら共感出来る部分があると思うのだけど、彼女が作家になっていく過程もまた、読書好きの人なら面白く読めるのではないかと思う。

筋書き自体は悪くないと思うのだけど、桜庭一樹の描く「恋」とか「性」とか「生死観」にリアリティが無いので、作品としては薄っぺらい印象が残ってしまった。

特にラスト。主人公の妊娠のくだりは「とりあえず書いてみました」的な感じがしないでもなかった。

あそこまで書くなら出産まで書かなきゃ意味がないと思うのだけど、その手前でとめちゃったのはどうしてなのだろう?

それなりに面白かったけれど1つの作品として読むと完成度は低いように思う。

なにしろバランスが悪すぎる。

もう少し小じんまりしていていいので、桜庭一樹の筆でキッチリと細部まで抑えたお話を読んでみたい。とりあえず次の作品も読んでみようと思う。

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白い木蓮の花の下で
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