この土曜日は娘の体操教室で行われる大会の選考会だった。
大会…と聞くと凄い感じがあるけれど、体操教室の中だけで行う大会なので選手コースの人達は参加しない。言い方は良くないけれど「エンジョイ勢向けの体操の発表会」と言う位置付け。それでも一応、一般の体操の大会と同じ形式で審査されるし、大会で次の選手候補を探す…と言う意味合いもあるような感じ。
娘の通う体操教室は昨年の春出来たばかり。娘の教室から参加した子達はいずれも体操歴1年未満の初心者ばかり。選考はクラス別に行われ、大会に出場出来るのは10名。なのに出場希望者は25名。
エンジョイ勢向けの発表会なのに狭き門となってしまった。
先生が言うには「たまたま今年はこのクラスに集中してしまったけれど、年によっては選考会無しで大会に出られることあるんですけどね」とのこと。
大会は大阪市内にある本部校で行われた。地元で通常レッスンを受けた後、本部校へ移動。夕方5時から選考開始。
本部校へ行くのは初めてだったのだけど、地元の教室よりもずっと広くて施設も整っていた。ただ広いが上に暖房の効きが悪いのなんのって! しかも見学する保護者席は入り口付近だったので室内なのにコートを着て見学となった。
各教室から集まった25名の中には娘よりも大きい子もいれば、小学校低学年の子もいた。本格的なレオタードを着用している子もいて「これは…とても勝てる気がしない」と軽く絶望。小さい頃から体操をしている子達と較べると、体操歴1年未満の娘達は明らかに不利。
しかし肝心の娘は以外とリラックスしていた。本部校には合宿の時に来た事がある…と言うこともあったのかも知れないけれど、アウェイにしては場に馴染んでいた気がする。
選考は床の技と跳び箱。どちらも特訓してきたけれど、体操っていくら普段がよく出来ても当日失敗したらそれで終了。
「普段通り出来たらイイ線行くと思うんだけどな…」と祈るように観ていたのだけど、娘は難なくワザを決めて普段通りの実力を発揮した。
結果、娘は選考会を無事突破。約1ヶ月後に開催される大会への出場が決まった。
親としては嬉しかったものの、あちこちで泣いている子がいて複雑な気持ちになってしまった。
仕方のない事なのだけどシビアな世界だ。「とりあえず参加してみました~」ノリの小さい子達はケロッとしていたけれど、一生懸命取り組んできたのに選考会を突破出来なかった子はショックが大きかったと思う。
選考会の突破同時に大会の練習がスタートする。なので浮かれてばかりはいられない。「大会前に強化練習をするので本部まで来て下さい」と言う手紙を持たされて帰宅することになった。
……と出来るだけ淡々と記録しようと思って書いてみたけれど、ここからは親馬鹿な気持ちを書きたいと思う。
「娘、本当によく頑張った!」
体操をはじめて1年も経たないのに色々な事が出来るようになった娘には我が子ながら驚かされる。はじめた頃は側転しか出来なかったのだ。
今後、娘がどこまで体操に突っ込んでいくのかは分からない。「小学校時代に頑張った習い事の1つ」として終わっていってもかまわないし、上を目指すと言うならそれはそれで。彼女の好きなようにすれば良いと思う。
親は黒子としてサポートに徹するのみ。
とりあえず来週「強化練習」とやらの受講料を持って行かねばならない。正直言って娘が本番の大会でメダルを取るのは厳しい。それでも後悔のないよう全力を尽くしてもらいたいな…思う。