私達一家は築47年になる小さな古屋に住んでいる。
この家は私達一家が3家族目の住人。今まで住んでいた人達が改築してくれているおかげで築年数にしては比較的綺麗に保存されているようだ。
先日、お世話になっている工務店に屋根診断をしてもらったのだけど、まったく問題無しだった。無計画な改築のおかげで「これはちょっと……」と思う箇所もあるけれど、なんだかんだで古いながらも愛着を持って暮らしている。
……とは言うものの古いだけあってトラブルも多い。数年前から娘の部屋の雨戸の戸袋にネズミだか、ゴキブリだかが棲みついている。
家の中で彼らを見ることはないし、戸袋の出入口を懐中電灯で照らして見ても姿は見えないのだけれど、窓のサッシの部分に糞が沢山落ちている事があるのだ。一応、薬剤で対処したりしていたものの、未解決のまま現在に至る。
冬場は活動している形跡がないのだけれど暑くなってくると活動が活発になるらしく、夜に綺麗にしたはずのサッシに朝起きて窓を開けたらネズミかゴキブリの糞が落ちている事があり、それはそれは憎々しく思っていた。
そして今年。我々は英断に踏み切った。雨戸の戸袋の出入口を塞いでしまおうと。
ちなみに、娘の部屋の雨戸は結婚して1度も使ったことがない。もしかしたら今後、台風等で必要な日が来るかも知れないけれど10年近く平気だったのだから、この先10年も大丈夫だろう……と思うことになした。
「雨戸が無い窓」と言うのはどうかと思ったのだけど、それ以上に害虫をどうにかしたかったのだ。
……と言う事で3年休の最終日、ホームセンターに行って木材だのコーキング剤だのを買ってきて、雨戸の戸袋を塞いだ。
夫が施工。私は助手。
戸袋の中に薬剤を散布した後、木材をジャストの大きさに切って戸袋の入り口を塞ぎ、微妙な隙間はパテで埋めて、念には念をと言うことでコーキング剤でさらに塞いだ。
戸袋の反対側はともかくとして窓側の出入口からネズミだのゴキブリだのが入り込む隙は完璧に塞いだ。作業が完了した後の達成感は最高だった。素人仕事でも案外なんとかなるものだ。
穴を塞いで数日が過ぎたが、それ以降サッシのところに糞が落ちている事はない。
この家で暮らすようになってもうすぐ10年になるけれど、夫工務店はその間、色々な場所を修理してくれた。
いつかは大掛かりなリフォームなり、建て替えなりしなければならないのだろうけれど、今のところはまだ何も考えていない。きっとこれからも、あちこち修理をしていかなければならないのだろうけれど、これはこれで楽しみの1つなのかも知れないなぁ……なんて事を思った。