横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智選手が日本の子どもの野球環境について発言したそうだけど、野球に限らず日本のスポーツ界って「プロを目指す人達」と「スポーツをエンジョイしたい人達」の線引が曖昧過ぎる気がする。
少年野球のお茶当番については、私もママ友達からその過酷さを聞いている。
実のところ野球だけでなく、少年サッカーチームでも同じ事が行われている。ついでに言うなら、剣道勢からも同じような話を聞いている。
その原因を突き詰めていくと「スポーツ界の悪い伝統」と言うところも否定できないけれど「スポーツチームをセミプロや素人の寄せ集めで運営している」ってところが大きい気がする。
スポーツ少年団は親の負担が重過ぎる
例えば、野球にしてもサッカーにしても地元のチームではなく、将来的にはプロ野球を視野に入れたリトルリーグに入っている子の親や、プロサッカーチームのジュニアチームに入っている子の親は「そこまで大変じゃないよ。お金かかるけど、お茶当番とか無理だから、こっちに入れた」と言っている。
ただし月々出ていく金額は半端じゃない。
日本で何かしようとする時に最もお金がかかるのは人件費だ。
いわゆる「地元の少年野球チーム」の場合、人件費を母親達が労働する事で負担しているのだと思われる。
娘は体操を習っているけれど、1ヶ月2万円弱月謝を払っている。
地元の体育館でも体操クラブがあるのだけれど、そこだと1ヶ月5000円もかからない。
地元の体操クラブの場合、親の負担が大きくて、練習道具の設置や片付け、その他の雑務が半端なく多い。本来なら外注する部分を労働する事で親が負担しているのだ。
お金で払うか。身体で払うか。そこが悩みどころ。
無理のない範囲で楽しみながらスポーツに取り組み、才能のある子はそれ以上のところに行く…と言う流れが理想だと思うのだけど「親の負担が大変」とされているスポーツは体制が整っていないのが問題なのだと思う。
その点、水泳は上手いことシステムを構築しているな…と感心する。
- スイミングスクールでバスを出してるから送迎不要
- 0歳からベビースイミングもある
- 親はノータッチでOK
- 月謝はそんなに高くない
- 素質のある子は選手コースへ(月謝上がる)
- クラブでは手に余るほど才能のある子は別のクラブへ(さらに月謝上がる)
エンジョイ勢はエンジョイ勢で「楽しく泳げて水泳が得意になればOK」くらいのスタンスで取り組んでいて、エンジョイ勢の中にいた才能のある子は、どんどん上へと進んでいく。
地元のスイミングスクールから選手コースへ、そして違うクラブに移って本気で水泳に取り組んでいる子を知っているけれど、あれが理想の形なんじゃないかな…と思ったりする。
……と。本気でプロを目指している訳でもないのに、中途半端に体操に突っ込んでいる子の親がグダグダ言ってみたところで、説得力は無いだろうけど、スポーツをする子の親は本当に大変。
「出来るだけ子どもが頑張っていることを応援してあげたい」と考える真面目で良い親御さん達が大変な思いをしているのだなぁ。
筒香嘉智選手のように有名な人が声を上げていくことで、少年スポーツ回が少しずつでも改善していけたらいいのにな…と思う。
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