娘のスイミングスクールでは年に数回遠足がある。
遠足は自由参加。行き先はいちご狩りだったり、アイススケート教室だったりと季節によって変わっていく。
昨年、娘はお友達とアイススケートに参加して、それが甚く面白かったらしく「今年も行きたい」と言うので、お友達と誘い合わせて申し込む事にした。
スイミングスクールの遠足は昨年の春にいちご狩りを申し込もうとしたのだけれど、先着順で満員になっていて涙を飲んだ事がある。今回のアイススケート教室の申込は土曜日の朝。
その日、娘は午後から市の料理教室に行く予定があり、午前中も別件で地域行事が入っていた。夫が「じゃあ、俺が申込に行ってくるよ」と朝イチで自転車でスイミングスクールに出掛けていった。
夫はどちらかと言うとせっかちな人で「あんまり早く行き過ぎると待ち時間長くなるよ」と言ったのだけど「早いに越した事はない」と現地には早めに到着した。
しかし現地に到着した夫から送られてきたメッセージを読んでビックリした。
「ヤバイ…すでに20人以上並んでるんだけど」
アイススケート教室の定員はスクールバス2台分。20人なら大丈夫だろうと返信したものの「あ…でも、娘のお友達は無理かも」と気がついて、一緒に行く約束だった娘のお友達のお母さんに「もし、まだ到着してないなら早めに行かないと無理かも」とメール。
お友のお母さんは即時、ご主人に走ってもらってギリギリ申込に間に合ったとのこと。アイススケート教室の枠は一瞬で埋まってしまったらしい。
なんだか昔の「チケットぴあ」の店頭の行列を思い出してしまった。
昨今のチケットはネット予約だったり、抽選だったりするけれど、昔は電話か店頭に並ぶしかなくて、電話はなかなか繋がらないので「絶対に行きたい」と言う時は、早朝からチケットぴあに並んでチケットを取った記憶がある。
たかがスイミングスクールの遠足でチケットぴあ並に頑張らねばならないとは予想外だった。
今回は夫のせっかちさに感謝。私は「先着順って事だし、午前中に行けばいいだろう」くらいに考えていて開館前から行列になるとは思ってもいなかった。
少し話が離れるけれど、私は娘を育てるようになるまで公共イベントとか地方自治体が主催する「○○教室」と言った物には全く興味が無かった。
しかし娘が生まれてからは「少しでもレジャー費を抑えつつ娘を楽しませてやりたい」と言う気持ちから、せっせと応募するようになったのだけど、これまた毎回結構な激戦で「応募多数で落選となりました。キャンセル待ち24番です」なんて事は珍しくない。
我が家と同じく「少しでもレジャー費を抑えつつ娘を楽しませてやりたい」と考える親御さんが多いのだと思う。
今回のスイミングスクールのアイススケート教室も子育て世帯からすると、かなりお得なプランだった。
「子どもが楽しめる公共イベント」って、年々人が殺到している気がする。ちなみに。昨年アイススケートに教室に申し込んだ時は申込日の数日後のことだった。
「子どもを楽しませる事に労を惜しまない親」が増えたのか、それとも「少しでもレジャー費を抑えたい親」が増えたのかは微妙なところだ。
日本の景気…と言う観点から考えると、あまりケチケチするのはどうかと思うのだけど、将来の事を考えるとついつい守りに入ってしまう自分がいる。
今回の行列については色々と考えさせられた。それはそれとして。節約生活ではあるけれどチケットぴあ店頭さながらの行列に並んでくれる親がいる娘は恵まれているのかな…と思う。