日曜日の夕方、ご町内のお年寄りが市のゴミ袋を配っていた時の出来事。
私の住んでいる市では、ゴミ袋は無料で町内会単位で配布される。町内会に加入していない人は自分で市役所なり市役所の出張所なりに取りに行かねばならない。
町内会単位で配布されたゴミ袋は、ゴミ袋を配る当番の世帯が各家庭に配布することになっている。
今回の当番は70代の女性。娘からすると「近所のおばあちゃん」って感じの人。
我が家にゴミ袋を届けてくれたのは良かったのだけど、しばらくして再び我が家にやってきて「この○○さんって人の家が分からないんだけど、どうしたらいいかしら?」と相談されてしまった。
「同じ町内会の人の家が分からないなんて、どういう事?」って感じなのだけど、話を聞いてピンときた。そこのお宅はお洒落っぽい佇まいで表札がローマ字表記なのだ。「
「○○さんと、○○○さんの間のお宅で、ローマ字の表札がかかっていますよ」と説明したら「ああ。その家なら分かるわ」と理解してくれた。
うちの町内には外国人の人もいるのだけれど、外国人のお宅は1軒だけなのでローマ字表記でも「あ。あの外国人の人の家ね」と把握しているとのこと。だけど、それ以外となると表札がローマ字だとよく分からないらしい。
最近、我が家の近辺ではローマ字表記のお洒落っぽい表札が増えている。
ローマ字でも表札っぽいデザインなら、年配の方でも一目見て分かると思うのだけど、このタイプになると表札って事さえ分からないようだ。
今まで深く考えた事が無かったのだけど、物のデザインって「誰が見てもひと目見てそれと分かる」って大事な事なんだな…と感じた。
これは表札に限った事ではないけれど、最近は何かにつけてローマ字で書いてみたり、ニュースやテレビ番組でも外来語を多用する傾向にあるけれど、あれってお年寄り層には難しいんじゃないかな…とかとか。
「ローマ字が読めない方が悪い」「知らない言葉は勉強すればいい」と言う意見もあるかと思うけれど、それって優しさに欠ける気がする。
正直、今回のとこは想像もしていなかった事なので、自分自身気をつけなくてはいけないな…と思った。