土曜日。娘は市の児童施設(児童館的なところ)で開催される年に1度のお祭りに参加した。
お祭り…と言っても屋台が出るとかではなくて、朝から夕方まで某かの講座が開かれると言うもの。例えば料理教室とか、工作教室とか、スポーツ教室とか。講座は当日先着順で申込。
「今日は1日、遊びたい」と言うので、朝から娘を連れて行ってお昼は一旦家に戻り、また午後も連れて行く事になった。とりあえず午前の送りは夫に任せて、迎えは私が行くことにした。
児童館のロビーに迎えに行と娘は小学校のクラスメイトと盛り上がっていた。クラスメイトのお母さんも迎えに来て「お昼ご飯だし、そろそろ帰らないと…」と促したのだけど、娘達は何故か「一緒に御飯食べたい!」と大盛り上がり。
「お父さん待ってるし無理でしょ」と言うと「じゃあ、夜は? 一緒に晩ごはん食べたらいいじゃない」とクラスメイト。あまりにも楽しくて離れ難かったらしい。娘も「一緒に晩ごはん」と言う言葉に満面の笑みでもって言った。
「じゃあ、私のうちに来て! 今夜はスキヤキだから(ドヤァァ)」
クラスメイトのお母さんは「あらあら、いいわねぇ」とマリア様のように微笑んでいた。たぶん察してくださったのだと思う。
我が家は滅多にスキヤキなんてしていないって事を。滅多に牛肉を買わない母としては苦笑いするしかなかった。
もちろん「一緒に晩ごはん」なんて話は子ども達が盛り上がっていただけで「はいはい。帰るよ」とアッサリお開きに。子どもたちも特にどう言うこともなく、その話はそれでオシマイ。
あんなに嬉しそうな顔でクラスメイトをお誘いするほど娘はスキヤキが大好きなんだなぁ。実のところ私はスキヤキって料理がそんなに好きではない。
結婚して自分でスキヤキを作るようになってからは「スキヤキも悪くないな」と思うようにはなったものの、薄切り肉を食べるなら、しゃぶしゃぶの方が好き。なので娘がスキヤキにかける情熱は根っこの部分で理解出来ていない。
……とは言うものの、今やスキヤキは我が家の「特別な晩ごはん」なのだと思う。いつの間にやら我が家の風習になってた。こう言う家の風習って、きっとどこの家にもあるのだろうなぁ。
ちなみに久しぶりのスキヤキは美味しかった。上等のお肉でもなんでもないけれど、家族でスキヤキ鍋を囲んで食べれば美味しく感じるから不思議だ。スキヤキは正義。そう、しょっちゅうは出来ないけれど、また食べよう。
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