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情熱を成仏させる。

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中日ドラゴンズの根尾投手がプロ入り5年目にして初勝利を収めた。私は野球にはまったく興味が無いのだけど、お隣の奥様が根尾投手を推しているので彼の動向はなんとなく気にかけていた。

お隣の奥様も私と同じく「野球なんて全く興味ない」ってタイプの人だったのだけど、息子さんが大阪桐蔭に入学したことがキッカケで高校野球を観るようになった。ちょうど根尾投手が甲子園で活躍していた時期と重なっていたこともあり、高校野球にハマったお隣の奥様は社会人野球、プロ野球もチェックするようになり、ちょっとした野球ヲタクになっている。

お隣の奥様と顔を合わせた時に「根尾君、このたびはおめでとうございます」と頭を下げたところ「気に掛けて戴きありがとうございます。本人に成り代わりお礼を申し上げます」と、なんだか母親のような返しがあって、ちょっと面白かった。

私が根尾投手を気にかけていたのは、お隣の奥様から根尾投手のエピソードを聞いていて好感を持っていた……ってところもある。お隣の息子さんは根尾投手は大阪桐蔭に在籍していた期間が重なっいる。なので息子さんから…あるいはお隣の奥様が直接見た「根尾君」の話をちょくちょく聞いていた。

高校時代、彼は野球だけでなく学力的にも素晴らしかったとのこと。ご両親が医師ということもあって俗に言う「地頭が良い子」なのだろう。加えて人柄も素晴らしく、腰が低くて礼儀正しい生徒で女子生徒からモテモテだったとのこと。甲子園に応援に来ていたご両親もそれはそれは腰の低くて偉ぶるような方ではかったそうだ。

根尾投手は大学からもお誘いがあったし彼の学力なら推薦を使わずとも良い大学に行けたそうだけど、プロ野球の道を選んだ。お隣の奥様は「大学に行く道もあったのにね」とおっしゃるのだけど「きっと彼は野球しかなかったんだよ。彼の中にある野球への情熱を成仏させないことには次に進めないんじゃないかな?」なんてことを話した。

自分にとって本当に好きなことって「やり切った」と自分が納得するところまでやらないと、情熱を成仏させることが出来ないのだ。情熱を成仏させないまま諦めてしまうと一生後悔することになる。

そう言えば親友のFは「東京で脚本家になる」と公務員を辞めて東京に行ったけど、脚本家になるどころか身体を壊して帰ってきた。それでもFは当時を振り返って「後悔していない。あの時やってなかったら、むしろずっと引きずっていたと思う」と語る。

この春、大学生になった私の娘にしてもそうだ。1度体操を諦めたのに高校で体操に復帰して「大学でも体操をしたい」という一心で大学に入学した。彼女は体操で身を立てられるほど上手くもないし、彼女自身も自分の立ち位置は理解しているけれど、彼女の中にある体操への情熱を成仏させてやらないことには、これ以上前に進めないのだ。

たとえ大きな成功を収められなかったとしても、それほどまでに好きなことに出会って、そして打ち込める人生って幸せだと思う。もちろん、根尾投手にはプロの世界でひと花咲かせて欲しいと思うのだけど。

努力が実ればそれに越したことはないと思う。だけど「そこまで努力できるほど好きなこと」に出会えて、打ち込むことができたならそれはそれで素晴らしい人生なんじゃないかな……なんてことを思った。

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日記
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