読んだ本の『50音別作家一覧』はこちらから>>

今の野菜と昔の野菜。

昨年の秋頃から娘に大根がブームが訪れた。

小学2年生の娘は一応「何でも食べる子」だけど好き嫌いがある。「何でも食べる」と言うのは給食で出ても困らないと言う程度。ありがちな話だけど野菜が苦手。キノコ類、トマト、ブロッコリーは敵認定。大根は「食べるけどそんなに好きじゃない野菜」だった。

ところが昨年の秋、ハイキングに行った先の農業公園で豚汁を食べてからと言うもの娘の脳に「大根=美味しい」と言う刷り込みが出来てしまったらしく「おでんは大根が1番好き」と言うほどの入れ込みよう。私としては嬉しい話だったのだけど、先日驚くべき事が起こった。

その日は夕食に大根の煮物を作った。お正月に作った豚の角煮の出汁を冷凍していたものを解凍して、角煮味の大根煮を作った。娘が好きな味の出汁で炊いた大根なのだから、さぞ喜ぶだろうと思っていたのに、なんと娘は「この大根、なんか美味しくない」と言うのだ。どこが美味しくないのかい聞くと「なんか苦い」と娘。

「苦い」と聞いてピンときた。その大根は年末にFの畑でとれた大根だった。私は気にならなかったのだけど、言われてみれば大根らしい苦さがあった。言うなれば私が子どもの頃の大根の味なのだ。大人からすると本来の大根の風味があって美味しいのだけど、子どもには苦かったらしい。

そう言えば。最近の子ども…少なくとも私の周囲にいる子どもって、私が子どもの頃よりも野菜を喜んで食べるな……と以前から思っていた。娘にしても苦手な野菜はあるものの、菜っ葉類もピーマンもごぼうも喜んで食べている。私が子どもの頃は、嫌々ながら食べていたけれど、娘以上に野菜の好き嫌いが多かった。

今の野菜は昔の野菜みたいに苦くないし、固くないし、甘いのだ。

娘に「この大根、なんか美味しくない」と言われるまで野菜の味が昔と違っている事に気が付かなかった。「最近のトマトは酸味が少なくて甘いよね」と何か単体で思う事はあったけれど、それは野菜全般的に言えるのだと思う。

「子どもでも食べやすくなった」と言う意味では良い事なのだと思うけれど、それって本当に良い事なのかな……と思ったりもする。口当たりの良いマイルドな味に慣れ過ぎるのも問題じゃないかな……とか。とは言うものの、こればかりは私がどうのこうの思ったところで、どうにかなるものではない。しかし今回の事でお年寄りが「今の野菜は昔のと味が違う」と言っている言葉の意味が少し分かった気がした。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
日記
スポンサーリンク
白い木蓮の花の下で
タイトルとURLをコピーしました