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ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 石田嘉代 偕成社

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『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』は児童文学でなかなかのヒットを飛ばしている作品。書店の児童文学コーナーで平積みされているのを見て知っていたしNHKでアニメ化もされいる。

いくら私が読書好きだと言っても全ジャンルを制覇している訳じゃない。娘が現役の小学生なら読んでいただろうけど、娘の世代の作品ではないので今まで手に取ろうと思ったことはなかったのだけど、実写映画化するとのことで女将役が天海祐希だと知って俄然興味が湧いてきた。

天海祐希…宝塚時代から大好きなので「せっかくだから原作読んでみようかな?」と言うミーハーな気持ちで手に取った次第。

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ふしぎ駄菓子屋 銭天堂

ザックリとこんな内容
  • 銭天堂は商店街の大通りをそれた脇道、その奥にひっそり存在する駄菓子屋さん。そこで売っている駄菓子は見たことがないものばかり。
  • 銭天堂で売っている駄菓子は普通の駄菓子屋ではなく、特別な効果のある駄菓子。
  • 『型抜き人魚グミ』『猛獣ビスケット』『ホーンテッドアイス』『釣り鯛焼き『カリスマボンボン』『クッキングツリー』の6作収録。

感想

実写映画の予告編を見た時「あれ?書店で並んでいる銭天堂の表紙のオバサンと似てないかも…天海祐希は色っぽ過ぎるのでは?」と思ったのだけど、いざ作品を読んでみて納得した。

天海祐希が演じる銭天堂の女将の紅子さんは髪の色はおばあさんみただけど、おばあさんじゃなくて声はちょっと色っぽい…と言う設定だった。なるほど、それなら天海祐希が演じるのもアリだと思った。

さて本の内容だけど、1話完結物で1つのアイテム(駄菓子)に対して1つの物語がある。藤子不二雄Aの『笑ゥせぇるすまん』の子どもヴァージョンって感じ。それぞれに主人公がいて物語の結末もそれぞれ。ナビゲーター役が女将の紅子さん。

「なるほど小学生が夢中になるのも分かるなぁ」と感心したものの52歳の私はそれ以上の感想を抱くことができなかった。当たり前だけど子どもの感性と大人の感性は違うのだ。子ども向けの作品を書く児童文学者って凄いよなぁ…とは改めて思う。

各話主人公は毎度子どもとは限らなくて大人も含まれていた。また昨今の世相を表したテーマを突っ込んできているのも良いと思った。例えば…だけど『クッキングツリー』はネグレクトを受けている兄弟が主人公の話だったし。ただしその解釈や顛末についてはツッコミたい要素ばかりだったのだけど「子ども向けの物語でそれをするのは野暮なのでは?」って気がするので遠慮しておく。

『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』は大人気シリーズで巻数もかなりあるみたい。令和の子ども達も「ちょっと不思議な世界」が好きなんだな…と微笑ましい気持ちにさせられた。

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