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映画『RRR』感想。

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『RRR』は、2022年公開のインドのミュージカルアクション映画。、挿入歌の『ナートゥ・ナートゥ』は第80回ゴールデングローブ賞(英語版)で主題歌賞、第95回アカデミー賞で歌曲賞を受賞している。

物語は実在の独立運動指導者コムラム・ビームとアッルーリ・シータラーマ・ラージュの2人のダブル主人公体制だけど、あくまでも創作物語。

ビーム(コムラム・ビーム)とラーマ(アッルーリ・シータラーマ・ラージュ)の2人の友情を軸にイギリス領インド帝国に戦いを挑む姿を描いている。

今回はネタバレ込の感想になるのでネタバレNGの方はご遠慮ください。

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RRR

RRR
RRR
監督 S・S・ラージャマウリ
脚本 S・S・ラージャマウリ
サーイ・マーダヴ・ブッラー(英語版)(台詞)
原案 K・V・ヴィジャエーンドラ・プラサード
製作 D・V・V・ダナイヤー(英語版)
出演者
  • N・T・ラーマ・ラオ・ジュニア
  • ラーム・チャラン
  • アジャイ・デーヴガン
  • アーリヤー・バット
  • シュリヤ・サラン
  • サムドラカニ
  • レイ・スティーヴンソン
  • アリソン・ドゥーディ
  • オリヴィア・モリス
音楽 M・M・キーラヴァーニ
公開 インド 2022年3月25日
日本  2022年10月21日

あらすじ

物語の舞台は1920年のイギリス領インド帝国。インド総督スコット・バクストンの一行はアーディラーバードの森にあるゴーンド族の村を訪れ、そこで歌が上手い少女マッリに出会い、マッリの才能を気に入ったキャサリン総督夫人は強引にマッリを連れ去ってしまう。

マッリが連れ去られたことを知った部族の守護者ビームは、彼女を取り戻すため仲間(ジャング、ペッダイヤ、ラッチュ)を連れてデリーに向かい、ムスリムの「アクタル」に扮してマッリの行方を捜す。

一方、デリー近郊の警察署では逮捕した独立運動家の釈放を求めるデモ隊が押しかけていた。

警察官のラーマは単身デモ隊の中に飛び込み首謀者を逮捕する功績を上げたが、イギリス人署長は彼の功績を認めず、昇進させようとしなかった。

そんな中、総督府ではビームの対策が協議されラーマが担当捜査官に名乗りを挙げる。ラーマは警察官の叔父ヴェンカテシュワルルと共にデリー市内の独立運動家の集会に潜入し、ビームの仲間ラッチュを発見する。

ラーマは独立運動家を装いラッチュに近付くが、途中で正体が露見して逃げられてしまう。

ラッチュを見失ったラーマは列車事故の現場に遭遇し、その場に居合わせたビームと協力して事故に巻き込まれた少年を助け出し、それょキッカケに互いの正体を知らぬまま交流を重ね、やがて2人は「兄」「弟」と呼び合う親友となっていった。

ラーマはスコットの姪ジェニーに想いを寄せるビームを手助けする。ジェニーと親しくなったビームは総督公邸に招待され、そこでマッリと再会し必ず助け出すことを約束して総督公邸を後にする。

一方、ラーマはラッチュを拘束して尋問するが隙を突かれて腕を毒蛇に噛まれてしまう。ラッチュから「英国人でも解毒できない」と告げられ、彼を解放した後にその場を立ち去る。

ビームは仲間と共に総督公邸に乗り込む準備を進めるが、そこに毒蛇に噛まれた瀕死のラーマが現れる。ビームはラーマを解毒して介抱しながら、自分の正体を明かし、マッリを助け出すために総督公邸に乗り込むことを告げてラーマを残して総督公邸に向かう。

その夜、総督公邸ではスコットのナイト叙任を祝うパーティーが催されていた。そこにビームが野生動物を満載したトラックで乗り込んできたために会場はパニック状態になる。

ビームはマッリを捜すが、ラーマが駆け付けて自分の正体が警察官であることを明かし、格闘の末にラーマはビームを逮捕する。

(ここで休憩が入るけれど日本では休憩無しでそのまま上映)

ラーマはビームを逮捕した功績を認められて武器庫の管理権限を持つ特別捜査官に昇進するが、親友を裏切ったことや過去を思い出して罪悪感に苛まれていた。

ラーマには親友を裏切ってまでも果たさねばならぬ大義があった。

ラーマの父ヴェンカタは圧政に耐えかねて脱走し、独立運動家として村人たちに戦闘訓練を施していた。

ある日、イギリス軍が村を襲撃し、ヴェンカタとラーマは村人たちを逃がすために戦いを挑むが、その中でラーマの母サロージニと弟チンマが殺され、ヴェンカタも重傷を負わされる。ヴェンカタはイギリス軍に投降し、自身が隠し持っていた爆弾をラーマに狙撃させ、イギリス軍を巻き込んで爆死する。

数年後、成長したラーマは警察官となり、独立闘争に必要な武器を手に入れるために父の指示で警察官になっていた叔父ヴェンカテシュワルルと行動を共にして警察組織での出世を目指していた。

逮捕されたビームは見せしめのためスコット夫妻や民衆の前でラーマの手によって鞭打ちの刑に処せられるが、ビームは屈することなく民衆を鼓舞し続け、彼に触発された民衆が暴動を起こしたため刑の執行が中止される。

その姿を見たラーマは、自分の行動が間違っていたことを知り、ビームを助け出そうと決意する。

ラーマはスコットを説得し、ビームをデリー郊外に連れ出してマッリの目前で処刑することを認めさせ、その途中で彼を逃がそうとする。

しかし、マッリの救出には成功したもののスコットに銃撃されたラーマは重傷を負い、事情を知らないビームに殴られてしまう。ビームはマッリを連れて逃走し、ラーマは2人を逃がすためにイギリス兵の追跡を妨害する。

そして数か月が過ぎ、ハトラスに潜伏していたビームたちは警察の捜査網にかかり発見されそうになるが、居合わせたラーマの婚約者シータの機転で難を逃れる。

彼女はラーマの行方を捜すためやってきたのだった。そしてビームにラーマが反英闘争のために活動していたこと、反逆罪で処刑されようとしていることを伝える。ラーマの本当の目的を知ったビームは自身の行動を恥じ、ラーマの救出を決意する。

ビームはジェニーの協力を得て、ラーマが収監されている牢屋を突き止める。バラックに潜入したビームはラーマの救出に成功して森の中に逃げ込むが、スコットに命じられた特殊部隊が追跡を始める。

ラーマは森の中にあるラーマ神の祠にあった長弓を手にしてビームと共に反撃し、特殊部隊は全滅。2人はそのまま総督府に向かい火をつけたバイクを突入させ、武器庫にあった弾薬が誘爆し、総督府は崩壊する。

キャサリンたちは崩壊に巻き込まれて命を落としスコットはビームに射殺される。

スコットを倒した2人は総督府の武器を持ち出してデリーを後にしてシータ、ジェニーと合流する。マッリは村に戻り母ロキと再会し、ラーマは故郷の人々に武器を送り届ける。

インド万歳!ブリカス◯ね!

『RRR』は主人公達のモデルが革命家…って事もあって、基本的にイギリス人は悪として描かれている。ビームが恋する女性はイギリス人だけど「敵味方に別れた恋人」みたいな扱いになっているので、そこは不問にする…って感じ。

私達日本人はインドとイギリスの歴史的背景の深い部分をよく知らないので、インド人が抱いているイギリス人に対する感覚が分からないのだけれど、ゴーンド族の村で歌の上手な少女、マッリがイギリス人によって、はした金を投げ渡されただけで誘拐同然に連れ去られてしまうところから物語がはじまっている。ビームは「イギリス人には人の心がないのか!」と憤慨していて、映画を観る人間も憤慨したと思う。

そしてラーマの村を襲撃するイギリス人も「悪」として描かれている。実際、村が襲撃する場面がは気の毒過ぎた。「侵略戦争ってそんなもの」と言われてしまえばそれまでだけど。

『RRR』は楽しいミュージカル映画として作られているけれど、ひと言で説明すると悪(イギリス)と戦う正義の味方の物語。

『RRR』観たことで「イギリスとインドの関わりをちゃんと知りたいな」って気持ちになってしまった。いや…ホント『RRR』で描かれているイギリス人はブリカスと呼ばれるに相応しい悪者っぷりだった。

友情を越えたエモさ

『RRR』の見どころは、何と言ってもビームとラーマの友情にあると思う。だけど、この友情は熱すぎるしエモ過ぎる。もう友情を越えて「義兄弟」と言っても良い。

『三国志』の世界では、劉備、関羽、張飛の3人が桃園で義兄弟の誓いを立てたけれど、ビームとラーマも互いを「兄弟」と呼び合っている。

史実の『三国志』じやなくて吉川英治版や横山光輝版で言うなら『三国志』で言うならラーマが関羽でビームが張飛…って感じ。賢い兄と血気盛んな弟…ラーマとビームは関羽と張飛そのままだった。

ちょっと知的な香りのするラーマと義理人情に熱いビーム。2人はどちらが上でどちらが下…って訳じゃなくて、お互いに足りない物を補い合う関係で心にグッとくるものがある。

ビームとラーマの関係…エモい…エモ過ぎる。

ビームにしてもラーマにしても最愛の女性がいる設定だけど「もしかしたら彼女よりも兄貴(弟)の方が好きなのでは?」くらいの熱い設定だった。たぶん…だけどBL業界の方なら色々と捗るであろうノリ。最近はブロマンスと言うらしい。

ブロマンス(英語: Bromance)とは、2人もしくはそれ以上の人数の男性同士の近しい関係のこと。性的な関わりはないものの、ホモソーシャルな親密さの一種とされる。 ウィキペディアより引用

歌と踊りを堪能する

『RRR』はインドお得意のミュージカル映画。最初にも書いたけれど『ナートゥ・ナートゥ』は第80回ゴールデングローブ賞で主題歌賞、第95回アカデミー賞で歌曲賞を受賞している。

どの歌も音楽も本当に素晴らしい!大人の歌う歌も良かったし、子ども(マッリ)の歌も可愛いくて素敵だった。

ラーマとビームが2人で踊る場面は楽しくてワクワクする。インド映画と言うと1995年の『ムトゥ 踊るマハラジャ』あたりから流行りはじめた気がするけれど、画作りは格段に進化している。もっとも『ムトゥ 踊るマハラジャ』は28年前の作品なので「そりゃそうか」ってところではあるけれど。

『RRR』は3時間以上ある作品なので、いざ観ようと思っても腰が引けてしまう人もいるかと思うのだけど、テンポが良くて3時間なんてアッと言う間に過ぎてしまう。

色々と感想を書いたけれど、単純に楽しめるタイプの娯楽作品なので興味のある方は是非観て戴きたいと思う。

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