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素人が夜店の金魚すくいを担当した話。

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パート先である医療型児童発達支援センターの夏祭りで金魚すくいを担当した。

夏になると幼稚園や保育園(子ども園)などでは夏祭り的な行事が行われることが多い。そして夏祭りでは夜店がある。ヨーヨー釣りや金魚すくい、あてもの等、各園の先生方は準備に準備を重ねて夏祭りに挑むと思うのだけど、まさにそれ。

昨年はコロナ禍だったため参加者は園児とその家族(&退園児)のみが招待され屋内で開催された。昨年はボーリング担当だったので、既存のボーリングセットを並べておけば良かったのだけど今年はよりによって金魚すくい担当だった。

金魚すくい…と言っても玩具ではなく生きた金魚を使う。しかもコロナ禍明けと言うことで屋外での開催。参加者は昨年と同じく園児とその家族(&退園児)だったものの、外での開催す数年ぶりだったし、何よりも「生き物を扱う」と言うプレッシャーが半端なかった。

何しろ「金魚を仕入れる」ってことろからのスタートなのだ。正直なところ「そういう重要ポジションは正職員でやってもらえませんかね?」って気持ちでいっぱいだったけれど、やるしかなかった。

金魚は近くの熱帯魚店で「餌用」として売られている物を購入した。私は今まで昆虫や犬などを飼った経験があるけれど魚類とは親しく触れ合った事がなくて金魚初心者。熱帯魚屋の店主は丁寧金魚の扱いを教えてくれた。

小さい金魚は私が思っていたよりナイーブな生き物で温度にしても水質にしても環境の変化に弱いとのこと。温度に慣らしてから水についても今までいた水槽の水に少しずつ用意した水を足して、用意した水と今までいた水槽の水を足して使用した。それでも2匹ほど、お祭り開始前にお亡くなりになってしまったけれど。

金魚すくいに使う「ポイ」については、通常の夜店で使う紙製の物と障がいを持ったお子さんでも使えるネット製の物を用意。ちなみにネット製のポイについても、使いやすいように補助具を付けてカスタマイズしたし、通常の紙製についても強度のある「4号」の紙を2枚重ねにして作った特別仕様。

金魚すくいの水槽はタライを使用したけれど、金魚がすくいやすいようにタライをビニールシートで2分割した物と中央に透明水槽を置いて、金魚の移動が限定されるように細工を施し金魚すくいの難易度を下げるように工夫した。

車椅子OKの高い金魚水槽と地面に座っても大丈夫にようにゴザを敷いた物を用意。どちらもびしょ濡れ対策にバスタオルを大量にご用意。

何が大変かって、通常業務と並行して進める準備が大変だった。準備さえしてしまえば当日は「強く当たって後は流れで」みたいノリで進む。午後3時出勤(と言っても想定より早く行く)で午後8時退勤(と言っても超える)

当日は言葉通り「アッと言う間」に過ぎていった。

準備は大変だし暑いしでクタクタになったけれど「案外やれちゃうものだな」と言う自信だけはついた。私…子ども会レベルの金魚すくいの仕切りならやれる気がする。

正直「生きている金魚を使わなくても玩具でいいのでは?」って話だけど、あえて「生きている金魚」を使うのには理由がある。

障がい児…特に重い障がいを持ったお子さんの場合、一般的な夜店で金魚すくいを楽しむことは難しい。だからこそ、あえて生きている金魚を使っての金魚すくいなのだ。

色々と大変だったけれどトラブルなく終わってホッとしたし、何より残った金魚を持ち帰らなくて良かった事に安心した。「持ち帰りたい」と手を挙げてくれる人がいて、金魚すくいのあとの金魚は全て職員が自宅に持ち帰った。最悪、自宅に持ち帰る覚悟をしていたので嬉しかった。

分かっちゃいたけど、私は金魚なんて好きじゃない。

私にとって魚は食べる対象。観賞したりペットとして可愛がる気持ちにはなれないのだった。それはそれとして。子ども達を笑顔にしてくれた後、職員の家に分散した金魚達が幸せに暮らしてくれる事を心から願っている。

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