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映画『ファースト・マン』感想。

『ファースト・マン』は『セッション』や『ラ・ラ・ランド』で一躍有名になったデイミアン・チャゼル監督の出世作。

史上初めて月面を歩いた宇宙飛行士、ニール・アームストロングが主人公でアポロ計画がテーマになっている。

アメリカ映画において「宇宙」は定番のテーマで人気も高く、名作も多いけれど『ファースト・マン』はそれまでのアメリカ宇宙映画とは一線を画する作品だと思う。

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ファースト・マン

ファースト・マン
First Man
監督デイミアン・チャゼル
脚本ジョシュ・シンガー
原作ジェームズ・R・ハンセン(英語版)
ファーストマン: ニール・アームストロングの人生(英語版)
出演者ライアン・ゴズリング
クレア・フォイ
ジェイソン・クラーク
カイル・チャンドラー
コリー・ストール
クリストファー・アボット
キアラン・ハインズ
音楽ジャスティン・ハーウィッツ
公開イタリアの旗 2018年8月29日(ヴェネツィア国際映画祭)
アメリカ合衆国の旗 2018年10月12日
日本の旗 2019年2月8日

あらすじ

ニール・アームストロングはテストパイロット。その娘カレンは重い病気に侵されており、妻ジャネットと共に懸命に看病を続けていたため仕事に集中しきれずにいたが、かカレンは死亡。その後、ニールはNASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募する。
NASAの宇宙飛行士として選ばれたニールは妻と息子を共に、ヒューストンへ移り宇宙センターで訓練を開始。

指揮官のスレイトンは人類初の月面着陸を達成し、遅れをとっていたソ連を見返すと宣言。激しく過酷な訓練がスタートした。
月面着陸計画が発足後、ニールはジェミニ8号の船長として史上初のドッキングの使命を受けたがその任務から外された同僚のエリオットが訓練機の墜落事故で命を落とす。

また、ニール自身もあと数十秒で意識を失うところだった。ニールは冷静な判断で最悪の事態を避けたがメディアからは莫大な費用をかけ人命を危険にさらしていると批判される。

しかし、NASAはアポロ計画へ移行することを発表。

パイロットにはエドが選ばれたが、模擬訓練を行っていたエド、ガス、ロジャーの3人がアポロ内部で火災が発生し、逃げる間も無く全員死亡する。

メディアによるアポロ計画の非難は一層増し、世論の怒りも最高潮に達したときに船長に任命されたのはニールだった。

カタルシスの薄い宇宙映画

アメリカの宇宙映画と言うと『アポロ13』のようにカタルシスのある作品が多い。さらに言うなら『アポロ13』どころか全人類救っちゃう系の物語も多く、壮大な音楽と共に泣かせにかかってくる傾向にある。

そんな中『ファースト・マン』は猛烈に地味で陰気でカタルシスが無い。

「史実を忠実に描いたらこうなりました」と言ってしまえばそうなのだけど、それにしても「人類史においてはじめて月面に到達した」という偉業がテーマなのに、ここまでカタルシスが無い…ってのもある意味凄い。

もちろん、これはクソ映画だから…って訳じゃない。ミアン・チャゼル監督はあえてこういう作品を作りたかったのだと思う。ニール・アームストロングは月面着陸を成し得たヒーローだけど、その偉業は彼1人で達成したものではない。

最愛の娘の死、仲間達の犠牲。

「人類初の月面着陸うぇぇぇい」と言うにはあまりにも犠牲が大き過ぎた。

音楽がお洒落

宇宙映画と言うと、なんと言うかフルオーケストラでワーグナーっぽい派手なBGMの作品が多いのだけど『ファースト・マン』は宇宙映画にありがちな音楽を使っていない。

音楽が猛烈にお洒落。これは『セッション』や『ラ・ラ・ランド』に通じるものがあるように思う。

「宇宙映画でも、こんなにお洒落な雰囲気になるんだ」とある意味感激したし、かつてないSF映画だと思う。

センスの塊…と言っても良い。

好き嫌いが分かれる作品

……などと、ここまで褒め称えておいて、アレだけど。

好き嫌いを問われたら「嫌い」としか言えないのが残念過ぎだった。私はデイミアン・チャゼル監督の作る作品と相性が悪いのだと思う。良い面も分かるものの、ツボに刺さらない。

私は脚本と構成に素晴らしい作品にグッとくる傾向がある。

物語重視で映画を観てしまうためデイミアン・チャゼル監督の作品は脚本が弱過ぎて控えめに言ってクソ過ぎるのだ。

  • どうしてこうなったよ?
  • 他に書きようは無かったのかよ?

…って気持ちで一杯になってしまった。今後はデイミアン・チャゼル監督作品は避けていこうと心に決めた。

ただ、脚本を重視しない人にとって素晴らしい作品であることは認める。みんな違ってみんな良い…って事を改めて思わせてくれた作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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