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ア・ルース・ボーイ 佐伯一麦 新潮文庫

有数の進学校を中退した少年と、シングル・マザーになって女子校を退学させられた少女がママゴトのような同棲をはじめるところから物語は始まった。

ちなみに読み始めた時に抱いた私の感想は「あ~なんか、嫌な感じだねぇ」だった。

生きることの苦労を知らないガキんちょが、あ~だ、こ~だと屁理屈をこねて現実の厳しさに打ちのめされる物語なんて面白くもないや……と予想したのだ。

実際、ストーリーの大半は、私の予想した通りだったのだがどうしたものだか、これが以外と面白かった。

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ア・ルース・ボーイ

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oose(lu:s)a.

(1)緩んだ.(2)ずさんな.(3)だらしのない.……(5)自由な.

――英語教師が押した烙印はむしろ少年に生きる勇気を与えた。

県下有数の進学校を中退した少年と出産して女子校を退学した少女と生後間もない赤ん坊。

三人の暮らしは危うく脆弱なものにみえたが、それは決してママゴトなどではなく、生きることを必死に全うしようとする崇高な人間の営みであった。

アマゾンより引用

感想

私がこの作品を面白いと感じた、そのポイントは3つ。

1つ目は、文章が巧みだっからだと思う。投げやりな感じでもなくかといって技巧的すぎる訳でもなく、それでいて、ほどよく生活臭が感じられる文章だった。

2つ目は、主人公は現実の厳しさを知ることになるのだが、それに打ちのめされたりはしなかった……という点だと思う。

コテンパンに打ちのめされても「うんうん。若いんだから頑張れるよね」って感じの爽やかさが漂っていたあたりがGoodであった。

3つ目は、主人公は大きなコンプレックスを抱えていたこと。

そして、そのコンプレックスは物語の中で完全に解消されてはいなかったということ。しかし、コンプレックスと共にありながらも主人公は、それなりにやって行けるだろうという希望のようなものが、描かれていたということ。

青春小説の類は、それほど得意ではないのだけれど「青春っていいなぁ~」などと、うっかり思ってしまったのだ。

若手の映画監督さんに、あまり長くない映画にしてもらったら良い作品になるんぢゃないかなぁ~と思った。

ちなみに解説は山田詠美が書いていたのだが、なるほど、この小説の解説なら彼女が適任だよなぁ…とて、妙に納得してしまった。

こじんまりまとまっている風であるけれど、なかなかの力作だと思う。

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白い木蓮の花の下で
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