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往生日和 倉本四郎 講談社

題名に惹かれて手にした1冊である。

なんとなく、お気楽隠居じいさんの、悠々とした生活について書かれた本をイメージしていたのだけれど、介護と死がテーマの陰気な小説だった。

そういうものが読みたい時もあるのだが、心の準備ができないときに、こういうものを読むのは、ちょっとキツイ感じ。

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往生日和

逝かせてくれと父は言った。父の終焉をみつめた澄明な秀作

90歳。死に向かう父親と見守る家族、最後の7日間の物語。不思議な幸福感があなたを包む!かつて書かれたことのない死の風景。

アマゾンより引用

感想

本当のことを言うと「予想と違う展開」ということ差し引いても、私はイマイチ読みにくかった。視点と語りが、コロコロ変わるのに付いていけなかったのだ。

ジイサンが話していたかと思うと、嫁の心中が語られていたり、息子がジイサンの思い出を語っていたりと、とにかく忙しくてややこしい。

なるほど、色々な人の考えや立場を伝えるのには良い方法かも知れないが、テレビドラマのように視覚で訴えられないのだから、もうちょっと読み手に配慮して欲しかったように思う。

作品の内容とはなんの関係もないことだが、介護をテーマにした小説の家庭は「中流以上」であることが多いのに、ふと気になってしまった。

おそらく作者が自分の実体験にもとずいて書くからだろうと思われる。登場する家庭は持ち家があり、インテリである。しかも多少なりとも「不労働所得」のある場合が多い。

そう考えると、もう何十年も前に書かれた有吉佐和子『恍惚の人』はスゴイ。

あれは主人公の主婦(働く主婦)が、週末にまとめて家事をしている場面からはじまっていたもの。

そろそろ介護をテーマにした小説も「一般的な人々」を取材して書く時期にきているのではないだろうか。

ひとことで言うとリアリティが足りないのだ。もっとも小説はフィクションではないので、リアリティばかりを追いかける必要はないのだけれど。

読み物としてもイマイチだったし、読んでいて気だるくなるような作品だった。

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白い木蓮の花の下で
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