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君とパパの片道列車~最難関校を目指した父子の中学受験日記 灘中までの道 光文社

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中学受験漫画『二月の勝者』にハマっている時にお受験界隈を覗き見た時に『君とパパの片道列車~最難関校を目指した父子の中学受験日記』の方が面白い、ためになる云々…の噂を聞いたのだけど「うち、中受関係ないし、わざわざ買ってまで読みたくないんだよなあ」と思ってスルーしていたのだけど、いつの間にかAudible化していたので聞いてみることにした。タイミング的に娘の大学受験と重なる…ってこともある。その結果……

大変良かったし勉強になりました。ありがとうございました。

……みたいな気持ちになった。中学受験関係ない人が読んでも面白いと思う。

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君とパパの片道列車~最難関校を目指した父子の中学受験日記 灘中までの道

ザックリとこんな内容
  • SNSで反響を呼んだ父親の中学受験実況ツイートをもとに、灘中を目指した三年間の親子の日々を記した実録ドキュメント。
  • 小学四年で塾に通い始め、遠方の最難関校舎へ片道一時間半の通塾を続けながら、勉強と日常の狭間で揺れる父子の姿が綴られる。
  • 模試や過去問、合否に一喜一憂する現実の中で父は息子の努力を見守りながら、自らの仕事や家庭とのバランスに葛藤する。
  • やがて迎える受験本番と合格発表の日父子が積み重ねてきた時間の意味が静かに浮かび上がる。

感想

中学受験と言うと「教育虐待」とか「教育ママ(パパ)」みたいなイメージを持つ人もいるとは思うのだけど、この作者(父)は父として凄いと思った。子どもを東大に入学せさた佐藤ママが出すような教育法の本かと思っていたけど全然違う。

めちゃくちゃ感心したのは「親が子どもの気持ちを尊重している」ってこと。これって子育てだけでなく対人関係の仕事でも役立つことだと思う。自分が相手を支配しようとするのではなく、あくまでも伴走者としての立ち位置を貫いている。

娘が高校受験の時のことを重ねて読めるかな~と思ったものの、中学受験に挑む小学生と高校受験に挑む中学生で違っている部分が多かった。「世の中の子どもの大半が通過するであろう高校受験」と「ほんの一部の子どもしか通過しない中学受験」では根本的に違っているのは当たり前だった。

むしろ娘が小学生時代、体操に突っ込んでいる時のことを思い出してしまった。勉強とスポーツは違う…とは言うものの親が子どもの伴走者として走る…と言う意味ではほぼ同じ。もしかしたらピアノとかバイオリンとかバレエ等の文化系の習い事でも通じるかも知れない。

筆者である父親と息子の話がメインになっていたけれど、母親についても書かれていた。仲の良い夫婦のもとに生まれた子どもって安定感があるな~と再確認させられた気がする。筆者夫婦も喧嘩をしない夫婦ではないけど互いへの信頼感や敬意が感じられたのも良かった。

中学受験本…と言うよりも、子どもを育てる上のヒントを得る…と言う意味では有益な1冊だと思う。

もちろん『君とパパの片道列車~最難関校を目指した父子の中学受験日記』の作者が経験したことが我が子の最適解とは限らない。最適解は子どもによって違うはず。読んで感心したと同時に子育ての難しさを再認識した1冊でもあった。

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