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遠い山なみの光 カズオ・イシグロ 早川書房

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カズオ・イシグロはご存知、日本にルーツを持つノーベル賞作家。久しぶりに読んでみようと思ったのは『遠い山なみの光』が映画化されると知ったから。劇場で予告編をみて「面白そうだなぁ~」と思い、そこは読書ヲタクの使命とばかりに「じゃあ原作読んでみるか」となった次第。

ワクワクと手に取ったのだけど…正直、全く私の好みではなかった。なので今回の感想はdisり気味になるので御容赦のほどを。

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遠い山なみの光

ザックリとこんな内容
  • イギリスで暮らすエツコは、自殺した長女を思いながら、再婚相手との娘と暮らしている。エツコはの記憶は過去を振り返るうちに戦後の長崎へとさかのぼっていく。
  • 長崎で夫と暮らすエツコは隣人サチコと親しくなる。サチコは幼い娘マリコを抱え、アメリカ人との再婚を夢見て新しい暮らしを強く望んでいた。
  • エツコはサチコの奔放さに戸惑いながらも惹かれ、母娘に関わっていく。しかしマリコは不安定な母を恐れ怯えながら逃げ出そうとするのだった。
  • 現在と過去が交錯し、エツコの語りの隙間から記憶の揺らぎが浮かぶ。サチコとマリコの姿は、やがて娘との関係と重なり……

感想

なんとも気持ちの悪い作品だった。私の理解力が足りないせいかも知れないけれど、どこに視点を置いて読めば良いのか分からなかった。

「誰の話が本当なのか?」「嘘ほ言っているのは誰なのか?」が伏せられたまま、物語がどんどん進んでいく。それはまぁ、良いとして。ふわっと進んでいくのも許容するとして。

どうしてカズオ・イシグロは「女ってこんな生き物でしょ?」とばかりにしたり顔で女性を描くのだろう? いちいち癇に障ると言うか「お? てめぇは子ども生んだことあるのかよ?」みたいな気持ちにさせられた。

カズオ・イシグロは長崎にルーツを持つ人らしくて、長崎が舞台になっている…ってことは知っていたので「もしかしたら原爆云々の話を突っ込んでくるのかな?」と予感はしていたけど、実際に原爆云々エピソードも入っていたし、進駐軍のアメリカ人と日本人女性の結婚話などもあったものの、私には違和感しか感じられなかった。

特に悦子がイギリスで暮らすようになってからの物語は納得がいかない……なんてものではなかった。我が子が自殺する…って、そんなにアッサリしたものではないと思うのだけどな。時代背景や価値観が違っていても人間の本質が変わる訳ではないと思う。

ミステリ云々、謎解き云々以前に『遠い山なみの光』で描かれた世界は私にとって「男性が考えた女性」「男性が考えた母親」でしかなく「どっから目線で書いた作品なの?」と首をかしげるしかなかった。

ノーベル賞作家の書いた作品だからって、自分の好みに合うとは限らないし、読書ってのは永遠に「自分だけの1冊(宝物)を探し求める作業なのかも知れないな…なんてことを思った。

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