読んだ本の『50音別作家一覧』はこちらから>>

宝塚歌劇『阿修羅城の瞳』『エスペラント!』感想。

記事内に広告が含まれています。

宝塚歌劇、星組公演『阿修羅城の瞳』と『エスペラント!』を観劇した。

昨年の『ベルサイユのばら』で宝塚熱が再燃してからと言うものの、何だかんだと立て続けに宝塚大劇場での公演を観ているけれど、実のところ『阿修羅城の瞳』は『ベルサイユのばら』と同じくらいに思い入れがあるので是が非でも観たいと思っていた。

『阿修羅城の瞳』は劇団☆新感線の演目で元宝塚トップスター天海祐希が客演した作品…と言うこと、星組の男役トップスター礼真琴の退団公演ってことでチケットを手に入れるのに四苦八苦したけれど、どうにか確保出来たのは僥倖と言うより他にない。今回のチケットは宝塚のファンクラブ枠ではなく読売ファミリークラブ経由でゲットした。

宝塚の感想を書く時は毎回書いているけれど私はヲタクで宝塚歌劇を愛しているものの、ガチガチの宝塚ファンではないのでヅカ用語は使いませし愛称で呼んだりもしません。

スターは敬称略が礼儀…と考えているので「さん付け」表記はしませんのでご容赦ください。(もちろんご本人と対面で話をする機会があれば『さん』付けでお呼びします)

スポンサーリンク

阿修羅城の瞳

さて。今回の公演は宝塚音楽学校の111期生の初舞台…ってことで、最初に緑の袴を着用した111期生の向上と劇団団歌が歌われた。

初舞台生の向上は初めてではないけれど52歳になった今の私が観ると完全に「孫娘を観るおばあちゃん」の気持ちになってしまっていて「うんうん。これからも頑張ってね」と胸熱だった。「清く 正しく 美しく」舞台人として頑張って戴きたい。

阿修羅城の瞳

阿修羅城の瞳

阿修羅城の瞳…控えめに言って最高だった。ただ今回の感想については宝塚好き…と言うよりも劇団☆新感線ヲタクとしての見方の方が断然強い…ってことを最初にお断りしておく。

正直、宝塚がここまで劇団☆新感線をリスペクトしてくれるとは思わなかった。随所に劇団☆新感線特有の演出が使われていて劇団☆新感線ヲタクとしては嬉しかったのだけど、生粋の宝塚ファンの方はどうだったんだろうか? 例えば…

  • やたらと使われる拍子木の音(いのうえ歌舞伎と言われる所以)
  • 殺陣の時に剣がぶつかり合う独特の音を使う
  • 悪役が並んで「ハーッハハハハ」と独特のポーズで笑う

……などは劇団☆新感線のお約束的な演出なのだけど、それらの要素を全部取り入れてくれていてファンとしては感謝感激雨あられ。そもそも3時間ほどある演目を半分の長さで上演するのは大変だったと思うのだけど、それについては上手に短縮していたように思う。

男役のセカンドの人がヒロインを演じることについては異論無し。

そもそも劇団☆新感線のヒロインは「強い」ってことが求められるので、宝塚の可愛らしい娘役さんが演じるよりも男役の人が演じる方が合っているのだ。だからこそ天海祐希が客演した訳だし。

ただ、ここで問題になってくるのが「じゃあ娘役さんの出番はどうなるの?」って話だけど一応出番が無くもない。だけど正直役どころとしては物語にガッツリ絡んでこなくて空気なのが気の毒だった。『阿修羅城の瞳』は基本的に病葉出門と闇のつばきの恋愛物語なので、娘役さんの挟まる隙がない。宝塚は男役トップスターをカッコよく見せるための舞台なので仕方がないとは言うものの、娘役も好きな私としては「娘役さんには気の毒な演目」だと思った。

そして退団公演として男役が病葉出門で終わるのは微妙かも。基本的に劇団☆新感線の主人公は古田新太が演じるイメージで脚本が書かれていて主人公はテンプレートに乗っかっている。

  • めちゃくちゃ強い(戦闘力的な意味で)
  • お笑い要素の強い3枚目
  • ちょっぴりエッチな駄目男
  • だけどめちゃくちゃ色気があってカッコイイ

宝塚的にオイシイ要素は最後の「めちゃくちゃ色気があってカッコイイ」ってところだけど、カッコイイ全振りの役どころではないので退団公演としてはモッタイナイ気がした。

……と。文句を書きまくっているけれど、これはあくまでも「劇団☆新感線ヲタクでありつつ宝塚も好き」って人間の感想でしかないし、そもそも私は劇団☆新感線ヲタクなので楽しく観劇させて戴いた。

ちなみに。暁千星の闇のつばきは最高にお綺麗でした!

エスペラント!

エスペラント!

エスペラント!

そしてショーの『エスペラント!』前回観劇した雪組の『オーヴァチュア!』より断然好き。宝塚税の税率低めで、こちらも小劇団が使いそうな演出が多くて私には見やすかった。

例えば…だけど額縁を使った演出なんかかなり好き。額縁を上手に使ったくぐり抜けていく手法とか、なんかこぅ…白昼夢を見ている感じで良かった。私は宝塚独特のショーが苦手なので『エスペラント!』の演出は素直に楽しむことが出来た。

そして今回は初舞台生のラインダンス(ロケット)があったのだけど、これがまた最&高の出来栄えだった。トップスターが単独で登場してタップダンスを踊り、初舞台が登場。トップスターからタップダンスを教えてもらう…と言う流れからラインダンスに入っていくのだけど「宝塚の歴史を繋いでいきますよ」みたいな感じがくみ取れて良かった。衣装も白でとても可愛かった。

実は私。110期生の初舞台もたまたま観ている。期生の時はヒヨコみたいな黄色い衣装で、ちょっとぴり幼稚な感じがしたのに対して、今回は文句の付けどころが無いほどのラインダンスだった。これは初舞台生が悪いのではなくて「運を持ってるか持ってないか」ってだけの話。演目に恵まれかどうかもスターの素質なのかなぁ~なんてことを思ったりした。

黒の燕尾服を着用しての定番ダンスも素敵だった。「宝塚のショーは苦手」と公言している私でさえ素直に「素敵~」と思ってしまったほど。宝塚男役の燕尾服のダンスは見せ場なんだと知ってはいたけど、今回のショーは本当に素晴らしくてキメキメだった。

星組『阿修羅城の瞳』&『エスペラント!』個人的には大満足の公演だった。次の宝塚歌劇の観劇予定は花組『悪魔城ドラキュラ』の予定。観劇を楽しみに頑張って働こうと思う。

宝塚歌劇感想
スポンサーリンク
スポンサーリンク
日記
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました