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宝塚歌劇『記憶にございません!』『Tiara Azul -Destino-』感想。

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のろのろと日本を縦断した台風10号(サンサン)が関西付近を通った週末。私は『記憶にございません!』『Tiara Azul -Destino-』を観に行ってきた。

「宝塚はドレスと豪華さが堪能出来る演目しか興味ない」と公言して憚らない私だけど、密かに『記憶にございません!』を観たいと思っていた。現代物には興味が無いのだけど、脚本が三谷幸喜となると話は別。三谷幸喜の脚本なら面白いに決まっている…と思っていたところ『記憶にございません!』がめちゃくちゃ面白かった…と言う話を聞くようになった。

だけど当然チケットなんて取っておらず「そうは言っても無理だよなぁ」と思っていた矢先、台風のせいで遠征を断念した人のチケットを譲ってもらえる事になり、急遽宝塚に足を運んだ。

宝塚の感想を書く時は毎回書いているけれど、私はヲタクで宝塚歌劇を愛しているものの、ガチガチの宝塚ファンではないのでヅカ用語は使いませし愛称で呼んだりもしません。

スターは敬称略が礼儀…と考えているので「さん付け」表記はしませんのでご容赦ください。(もちろんご本人と対面で話をする機会があれば『さん』付けでお呼びします)

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記憶にございません!

記憶にございません!

記憶にございません!

実は私。宝塚で現代物を観るのは初めての経験。「宝塚で現代物? どうするつもりなの?」と不思議に思っていたけれど『記憶にございません!』は政治家の話でスーツ男性が多いので、意外と違和感なく世界が作られていた。

一般人の衣装が謎過ぎだったり、現場作業員的な人が派手な作業服を着ていたりすることにはついては目を瞑るのが礼儀ってものだ。

三谷幸喜のお芝居って「笑い」が基本にあるのだけれど、ちゃんと三谷幸喜がリスペクトされていて、私は宝塚歌劇であんなに笑ったことはない。宝塚歌劇の人達には無理じゃないかな…くらいに思っていたけど、全力で笑わせにきていて好感が持てた。

お芝居としては猛烈に楽しかったのだけど、正直なところ男役トップとしては、ちょっと難しい役どころだったと思う。何しろカッコイイ成分が低過ぎるのだ。

『記憶にございません!』の主人公は良い奴だけどカッコイイ要素が低い。そしてその分オイシイポジションだったのがセカンドの役どころ。これはめちゃくちゃ美味しくてカッコイイ。

思いきり笑わせてもらったし楽しかったけれど「カツコイイ男役を見せる舞台」としては、ちょっと気の毒に思った。

感心したのは映像を交えた舞台作り。ドラマや映画を意識したのかも知れないけれど、映像画面の使い方が素晴らしくて起伏に飛んだ舞台だった。

Tiara Azul -Destino-

Tiara Azul -Destino-

Tiara Azul -Destino-

さて。『記憶にございません!』を観た時は「カツコイイ男役を見せる舞台」としては、ちょっと気の毒だな…と感じたのだけど、その分ショーは凄かった!

私は基本的にお芝居好きで宝塚のショーは「グリコのオマケ」くらいの認識しかない。そんな私でも『Tiara Azul -Destino-』は凄いと思ったし、心から楽しむことが出来た。

もうね…キラキラ感がヤバ過ぎるのだ!

舞台装置も衣装も何もかもがキラキラしていて宝石箱の中に放り込まれたような陶酔感があった。

そしてダンスのカロリーの高さたるや!

ずっとハードに動きっぱなし。宝塚のショーの中でもかなりカロリーを消費する内容のダンスだったと思う。とにかく激しい…激し過ぎる。

男役さんはちゃんと格好良かったし、娘役さんも可愛かった。『記憶にございません!』は笑いメインのお芝居に徹して「宝塚らしさ」はショーで表現する…って事だったんだと納得した。

キラキラしていてパワー漲る最高のショーだった。

実は私。この公演を観たいと思ったのは精神的にしんどかったから…ってところもあった。仕事がキツくて「ストレス溜まってるなぁ」ってことを自覚していて「こんな気持ちでいたら駄目だ」とも思っていた。

ところがどうでしょう…宝塚歌劇を観たおかげで、すっかり元気を取り戻したではありませんか。『記憶にございません!』で思い切り笑って『Tiara Azul -Destino-』から元気をもらった。

台風のせいで予定していた観劇に行けなかった方には申し訳ないけれど、今回はラッキー過ぎるほどの観劇だった。チケットを譲ってくださった方と素晴らしい舞台に感謝の気持ちをここに捧げる。

宝塚歌劇感想
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