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普通の家庭。普通じゃない家庭。

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先日、娘の友達を招いて楽しくお泊まり会を開催したのだけど、どうしてもモヤモヤする事があったので書いておきたい。

お友達が泊まりに来た日のこと。A子ちゃん(仮名)から「Yちゃんちは朝ごはん何食べてるの?」と聞かれた。「うちはパン派だよ」と答えると、A子ちゃんは続いて「お昼ご飯は何だったの?」と聞いてきた。

その日のお昼は親子丼、オクラの小鉢、味噌汁だったので、そのまま答えたところ「美味しそうだねぇ。羨ましいなぁ」との返事が返ってきた。

私は儀礼的に「A子ちゃんは朝ごはんは何食べるの?」と聞いてみたところA子ちゃんは「恥ずかしくて言えない」と言う。「無理に言わなくもいいよ」と言ったところ、結局のところ聞いてもらいたかったらしく「うちの家はね~」と話をしてくれた。

  • 朝は起きるのが遅いから朝ごはんは滅多に食べない。
  • 今朝は朝ごはんにゼリー1個食べた。
  • お昼ご飯はお茶漬け食べた。

「そっか~。今日は土曜日だからね~。ゆっくり寝てたんだね~」と答えたものの、ビックリしたのなんのって。

A子ちゃんはその日、ゼリー1個とお茶漬け1杯しか食べていなかったのだ。

ご家庭によって食事のスタイルは色々あると思う。

「休日の朝はゆっくり寝るから朝ごはん抜き。その分お昼はガッツリ食べる」なんてご家庭もあるかと思うのだけど、育ち盛りの子どもがゼリー1個とお茶漬けだけで夕食まで過ごすだなんて、ちょっとどうかと思ってしまった。

そして翌日。

翌日の昼食も子ども達に何か作らせようと思っていた。

個人的にはホットケーキを焼いて、子ども達に果物とか生クリームをトッピングさせて女子会っぽい感じにしようと思ってたのだけれど、ふと「待てよ。もしかしたら甘いの苦手な子がいるかも知れない。プランBを用意しよう」と思い立ち、子どもでも作れそうな「麻婆豆腐と中華スープ」をプランBとして提案することにした。

2つのプランを提案して子ども達に選ばせたのだけど、A子ちゃんが「麻婆豆腐と中華スープがいい!」と強く推してくるので、麻婆豆腐と中華スープを作ることになった。

A子ちゃん曰く「私、麻婆豆腐大好きなんだけど、お母さん作ってくれないから麻婆豆腐が食べたい」とのこと。

子ども達が作った麻婆豆腐はなかなか美味しく仕上がったし、みんな喜んで食べていたので結果的には良かったのだけど、微妙な気持ちになってしまった。

私はA子ちゃんのお母さんとはそこそこ親しくさせてもらっている。なので薄々「この人、まともに家事してないよね…」と言うことは気づいていた。

しかし他所の家の事なんて究極的に言えばどうでも良い訳で「それはそれ。これはこれ」として、今まではそれ以上の事を考えたことが無かった。

だけど今回はA子ちゃんを不憫に思ってしまった。

自分の家のご飯事情を「恥ずかしくて言えない」と言うA子ちゃんは、自分の家がよその家とは違っていることに気が付いている。だけど子どもはそれに気がついたところで、どうする事も出来ないのだ。私もかつてA子ちゃんと同じ気持ちを味わってきたのでよく分かる。

大人になった時「子ども時代はどうでしたか?」と聞かれて「そうですね~。まあ、そんなに裕福ではありませんでしたが普通の家庭に育ちました」と屈託なく言える人は物凄くラッキーな人だと思う。

「普通の家庭」って当たり前のように思えるけれど、これが以外と難しい。

私はA子ちゃんのお母さんの事情も知っているので、A子ちゃんのお母さんを責める気にはなれないけれど、正直なところ「子どものためにもうちょっと頑張ってあげてよ」と思わずにはいれない。

もちろん心の中で思っているだけで、夫以外の誰かに言うつもりもないのだけれど。(その分、ここで書いてる)

いつの時代もどこの国も平等なんてあり得ない。

ゲームで言うなら「ハードモード」で頑張らなきゃいけない人もいれば「強くてニューゲーム」な人もいる。

A子ちゃんの事は不憫に思うものの、彼女の人生は彼女のものなのだから「とにかく頑張れ」としか言えない。私に出来る事と言えば「夕食くらい自分で作れるようになりなさい」と料理指導をするくらいのものだ。

どうやら私は「娘の友達はなんだかんだ言って普通にやってるご家庭ばかり」と思い込んでいたらしい。

A子ちゃんは娘よりハードモードな環境にいるようだけど、強く生きて欲しいと願うばかりだ。

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日記
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