この週末は市が主催する夏休みの社会見学に参加してきた。
行き先は日本赤十字社近畿ブロック血液センター。夏休み前に市の広報で募集していた。費用は無料。献血の啓発活動もかねているとのことで、至れり尽くせりの社会見学だった。
集合は朝8時45分。集合場所からバスに乗っていくと聞いていたので「市のマイクロバスかなんかで行くのかな」と思っていたら、ちゃんとした観光バスがチャーターされていて、けっこうな人数の家族が参加していた。
出発前にはペットボトル入りの飲み物が支給され「ここまで手厚くしてくれる?」とビックリ。娘は思いがけずジュースが飲めてご機嫌だった。
日本赤十字社近畿ブロック血液センターは大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山の血液が集約される場所。
ここで検査等を行って、献血された血液を輸血出来る状態に加工し、各都道府県にある赤十字血液センターに分配しているとのこと。
娘のために参加したのだけれど、大人の私も知らない事が多かった。知らなかった事はこんな感じ。
献血と言うと「怪我をしたり、手術の時に必要な血液を提供する」と言うイメージがあるけれど、その大半は白血病の治療に使われていて、手術等で使われている血液はほんの僅かだってこと。
血液を保管出来る期間は短くて常に献血の必要があるってこと。
人工の減少や、若者の献血離れにより2027年には約101万人分の血液が足りなくなるとの試算が出ているということ。
近い将来、血液がそこまで不足する可能性がある…と言う事実は衝撃的だった。
今回参加した至れり尽くせりの社会見学は子ども達が献血出来る年齢になった時「献血をする」意識を育てるための先行投資としての意味合いがあったようだ。
映像を使った説明やクイズなどを行った後、実際に作業しているところを見学させてもらったのだけど、日本赤十字社近畿ブロック血液センターは365日休みなく稼働しているとのこと。
小川洋子が見たら喜びそうな清潔な空間で、決められた服を着た職員達が黙々と作業しているところをガラス越しに見学。
「あの人達は毎日、毎日ああやって同じ作業をしているんだ」とか「あんな殺風景な場所で長時間いるなんて精神的にキツそうだな」とか色々な事を考えてしまった。
彼らがいないと手術も出来なければ、血液関係の病気を治療する事が出来ない。人間は助け合って生きているだなぁ…などと、当たり前のことを今さらながら深く感じた。
真面目な見学会だったのだけど血液に関する雑学も色々と教えてもらった。
私が感心したのは「ペルー人は、ほぼ全員O型である」と言う事実。なのでペルーに住むペルー人は血液に困らないらしい。
そして血液型が同じなので日本人が好きな血液型占いは成り立たない。
血液型は国によって比率が違っていて「ほとんどA型で他の血液型は少数派」とか「B型とO型ほとんどで、それ以外は超少数派」なんて国が多く、日本は比較的バラついているとのこと。だからこそ血液型占いになてのが流行るのかも知れない。
ちなみに。日本赤十字社近畿ブロック血液センターの見学は個人でも良いとのこと。
2週間前までに電話で予約して、申し込むだけで良いとのこと。詳しい事は日本赤十字社近畿ブロック血液センターのHPに載っています。
日本赤十字社近畿ブロック血液センター見学の申し込み方法
https://www.bs.jrc.or.jp/kk/bbc/guide/m2_01_kizuna_world2012.html
社会見学に行くなんて、それこそ中学生の時以来だったけれど参加して良かったと思う。また機会があれば、普段は見ることの出来な場所への社会見学に参加したいな…と思う。